2018 Fiscal Year Annual Research Report
Opioid subtype-dependent regulation of inhibitory synaptic transmission and excitatory propagation in the rat insular cortex
Project/Area Number |
16K11765
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
大井 良之 日本大学, 歯学部, 教授 (60271342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 真之 日本大学, 歯学部, 教授 (00300830)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | オピオイド受容体 / 島皮質 / 皮質コリン作動性ニューロン / VIP陽性ニューロン / ホールセル・パッチクランプ法 / 抑制性シナプス伝達 |
Outline of Annual Research Achievements |
大脳皮質において,μオピオイド受容体発現抑制性介在ニューロンは高頻度にvasoactive intestinal peptide(VIP)およびニコチン型アセチルコリン受容体を発現しており,前脳基底核からのコリン作動性ニューロンの投射を受けて大脳皮質局所回路の調節を行っていると考えられる。そこで,VIP陽性ニューロンの局所回路に対する作用について検討を行った。 実験にはコリン作動性ニューロンを蛍光標識したChAT-tdTomatoラットと抑制性ニューロンを蛍光標識したVGAT-Venusラットを掛け合わせた自家繁殖ラットを用い,急性脳スライス標本を作製し,島皮質からホールセル記録を行った。その結果,島皮質においてVIP陽性ニューロンはコリンアセチルコリントランスフェラーゼを発現しており,GABA作動性ニューロンであると同時に皮質コリン作動性ニューロン(CCN)でもあることが分かった。CCNは島皮質において,主に抑制性介在ニューロンであるlow threshold spikeニューロン(LTSN)とfast-spikingニューロン(FSN)に投射しており,錐体細胞への投射はほとんど見られないことがわかった。また,CCNはしばしば近傍の皮質コリン作動性ニューロンと化学的および電気的結合を有しており,発火同期性を示すことが分かった。アセチルコリンまたはカルバコール灌流投与により,自発性興奮性シナプス後電位はLTSNおよびFSNでは減弱し,錐体細胞では増強した。ニコチン灌流投与でも自発性興奮性シナプス後電位はLTSNおよびFSNでは減弱し,錐体細胞では増強したことから,CCNはムスカリン型およびニコチン型アセチルコリン受容体を介して間接的に錐体細胞を脱抑制することが示唆された。
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Research Products
(4 results)