2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K11771
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
富田 美穂子 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (00366329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺田 知新 岐阜大学, 医学部, 准教授 (30345780)
川上 敏行 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 教授 (80104892)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 疼痛 / 疼痛閾値 / 自律神経 |
Outline of Annual Research Achievements |
女性25名を対象に,無音時(無条件時)と4種類の音,クラシック音楽(クラシック)・ポピュラー音楽(POP)・超音波スケーラー音(スケーラー音)・目覚まし時計ベル音(ベル音)を聞かせた時(条件時)の自律神経活動を心拍変動周波数解析装置(Bonaly Light:GMS社)を使用して調べた.自律神経活動はR-R間隔変動の高周波成分(HF:High Frequency)と低周波成分(LF:Low Frequency)から,副交感神経活動の指標であるHFと相対的に交感神経の活動を示すLF/HFを評価に用いた。また,同様の条件下で内腕と下顎歯肉の疼痛閾値を知覚・痛覚定量分析装置で測定した.さらに4種類の音が快か不快かをVisual Analogue Scale(VAS)値で評価した.各条件による計測を異なる日に行い,無条件時と条件時の自律神経活動と疼痛閾値の変化を比較検討した. VAS値の評価から,クラシックとPOPは快音であり,スケーラー音とベル音は不快音であった. HFは無条件に対してクラシック,POP,スケーラー音を聞いている時に有意に上昇し,ベル音では有意に低下した.LF/HFは,無条件に対してクラシックとスケーラー音で有意に低下した.疼痛閾値は,歯肉と内腕においてPOPを聞いている時に有意に上昇した.これは,POPを聞いているときの快度のVAS値が1番高いという理由が考えられ,この結果から疼痛閾値は情動の変化に強く関与していることが示唆された.4種類の音を聞かせた時の疼痛閾値の変化とHFとLF/HFの変化との間に相関関係は認められなかった事から,疼痛閾値の変化と自律神経活動の変化は無関係であることが明らかとなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究対象者も徐々に増え、その方々が非常に協力的であるために順調にデータが得られております。このペースで、被験者数を増やしていきたいと考えております。
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Strategy for Future Research Activity |
音楽により疼痛閾値が変化するというのは予想通りでしたが、それに合わせて自律神経の変動も変化し、それらの間に相関があると考えていました。しかし、現在までの結果は相関がないようなので、この結果が確実なものであるかを研究対象者を増やしながら、今後検証していきたいと考えています。
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Causes of Carryover |
平成28年度に予定していたメディアに関与する消耗品が当初の予定より低額で治まったのと、国内の学会に参加出来なかったために繰り越しが生じました。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度にできなかった論文作成後の投稿費及び学会に積極的に参加して、結果を公表していく為の費用に当てたいと考えています。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] THE REDUCTION OF PAIN STRESS BY USING MUSIC2016
Author(s)
M Tomida, T Furuta, R Uchikawa, I Kawahara, S Sadaoka, K Uchida, T Yagasaki
Organizer
23rd International "Stress and Behavior" Neuroscience and Biopsychiatry Conference
Place of Presentation
St.Petersburg (Russia)
Year and Date
2016-05-17
Int'l Joint Research