2018 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of the role of miRNA in syndromic craniosynostosis
Project/Area Number |
16K11779
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小林 起穂 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (20596233)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 頭蓋骨縫合癒合症 / アペール症候群 / miRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
頭蓋冠縫合部は、部位および発生時期特異的な遺伝子発現が厳密に維持され、縫合部の恒常性、すなわち開存状態が維持されている。研究代表者らが現有するアペール症候群(AS)マウスは胎生19日齢で冠状縫合が早期癒合することが確認されている。そこで本研究では、先行研究の結果に基づき、ASマウス特異的miRNAを選出し、冠状縫合部osteogenic front(Of)、骨芽細胞、骨細胞、および縫合中央部の線維性組織における発現様相を解析した。 ASマウス及び同腹コントロールマウス(Ct)(胎生15.5日齢)頭蓋冠より冠状縫合部を摘出し、当該部位におけるmiRNAを抽出後、miRNAアレイ(3D-Gene mouse miRNA、東レ)にて疾患特異的変動miRNAの抽出を行った。1265種類のmiRNAについて発現を検索したところ、ASマウスおよびCtの冠状縫合部において511種類のmiRNAの発現が確認された。Ctと比較してASマウスにおいて19種類のmiRNA発現が有意に亢進し、5種類のmiRNA発現が抑制されていた。リアルタイムPCRにより、Ctと比較して、ASマウス(n=3)においてmmu-miR-182-5p、mmu-miR-206-3pの有為に高い発現が確認され、mmu-miR-133a-3pの発現が高い傾向にあった。以上研究の結果、頭蓋冠縫合部の発生過程におけるmiRNAの発現およびその機能は全く不明であったが、500種類以上のmiRNAが発生中の頭蓋冠縫合部に発現することを明らかとし、さらに、同サンプルのmRNAアレイの結果との統合解析の結果、候補ターゲットmRNA候補を同定した。
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