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2016 Fiscal Year Research-status Report

齧歯類の切歯の発生を研究するための新たな移植方法の開発

Research Project

Project/Area Number 16K11848
Research InstitutionFukuoka Dental College

Principal Investigator

坂上 竜資  福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (50215612)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywordsセメント芽細胞 / 上皮間葉転換 / apical bud / Hertwig上皮鞘
Outline of Annual Research Achievements

齧歯類の切歯根尖部には、生涯にわたって歯を形成する上皮系の細胞集団apical budがある。我々は、マウスのapical budをGFP発現マウスのものに外科的に置き換える実験モデルの開発に成功した。川本法にて4μの非脱灰凍結切片を作製、蛍光・レーザー顕微鏡で検索した結果、手術後の経過は極めて正常像に近いことが確認された。さらに、この研究ではエナメル上皮由来のGFP陽性細胞の一部がセメント質中にセメント芽細胞として存在しているのを観察した。この実験モデルによって、エナメル上皮由来細胞がセメント芽細胞に分化する機構の解明が期待できる。
C57BL/6マウス下顎切歯のapical budを含む根尖組織を摘出後、GFPマウスの根尖組織を移植して、川本法にて4μの非脱灰凍結切片を作製、蛍光・レーザー顕微鏡で検索する。唇側のGFP陽性の内外エナメル上皮とエナメル芽細胞層、および舌側のGFP陽性のセメント芽細胞様細胞については、免疫蛍光染色を行って、上皮間葉転換によるセメント芽細胞生成メカニズムを解明する。実験精度の向上のためには、酵素処理で得たapical bud単独の移植を成功させる。
上記目的で、ネッパジーン社製のCompassモニター顕微鏡を購入した。この顕微鏡下に先端が100μmのピペットを取り付け、静電的に吸引と排出を繰り返すことでターゲットとする細胞群を取り込んで放出をすることが可能となった。in vitroでは成功するようになったので、in vivoにいても成功するかを試行中である。ワイルドタイプに埋め込んだ細胞の検証は、凍結切片を川本法にて硬組織非脱灰標本として作製する際の条件をさらに改善しており、常に良好な結果が得られるようになってきている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

平成28年3月に大学院を修了し、4月から助教に採用された丸尾助教が平成29年3月に退職となった。現在は2週に1日のペースで、外部研究員として実験に参加してもらっている。
組織片の切り出しはin vitroでは成功するようになったので、in vivoにいても成功するかを試行中である。最良の条件設定にはもう少し試行錯誤が必要となる。

Strategy for Future Research Activity

C57BL/6マウス下顎切歯のapical budを含む根尖組織を摘出後、GFPマウスの根尖組織を移植して、川本法にて4μの非脱灰凍結切片を作製、蛍光・レーザー顕微鏡で検索する。唇側のGFP陽性の内外エナメル上皮とエナメル芽細胞層、および舌側のGFP陽性のセメント芽細胞様細胞については、免疫蛍光染色を行って、上皮間葉転換によるセメント芽細胞生成メカニズムを解明する。実験精度の向上のためには、酵素処理で得たapical bud単独の移植を成功させる。
組織片の切り出しはin vitroでは成功するようになったので、in vivoにいても成功するかを試行中である。最良の条件設定にはもう少し試行錯誤が必要となる。一方、ワイルドタイプに埋め込んだ細胞の検証は、凍結切片を川本法にて硬組織非脱灰標本として作製する際の条件をさらに改善しており、細胞破壊もなく良好な組織像が得られるようになってきている。

Causes of Carryover

今期は組織移植を目的として、ネッパジーン社製の顕微鏡を購入した。残りの消耗品費は、動物実験に伴うマウス購入と免疫染色用の抗体購入に充てる予定の金額であったが、組織移植の術式改良を先行しているため、未だ上記資料の本格的な購入には至っていない。

Expenditure Plan for Carryover Budget

ネッパジーン社製の顕微鏡下での独自の移植術式の改良を完成させる。繰り越した金額は実験遂行上必要なものであるので、術式が完了し準備が整い次第購入する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2016

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results,  Acknowledgement Compliant: 1 results)

  • [Journal Article] Hertwig 上皮鞘の細胞はセメント芽細胞に分化するか.2016

    • Author(s)
      丸尾直樹、坂上竜資
    • Journal Title

      日本歯周病学会会誌

      Volume: 58 Pages: 58-64

    • Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant

URL: 

Published: 2018-01-16  

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