2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K11855
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
宮井 久敬 岡山大学, 大学病院, 医員 (80761155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 貴之 岡山大学, 大学病院, 助教 (30580253)
森田 学 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (40157904)
米田 俊樹 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (60756071)
江國 大輔 岡山大学, 大学病院, 講師 (70346443)
友藤 孝明 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (80335629)
東 哲司 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (80432649)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 歯周炎 / microRNA / ラット / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ラット歯周病モデルを用いて歯周病の病態を反映する血液中のmicroRNAを特定することである。 8週齢Wister雄性ラット16匹を歯周病群と対照群に分け、比較した。歯周病群には吸入麻酔下で上顎第二臼歯の歯肉縁上に絹糸を巻き、歯周病を惹起させた。対照群には歯周病群と同様に麻酔のみをかけた。28日間の実験期間の後、血液、歯周組織、肝臓、腎臓を採取した。肝臓と腎臓は、来年度の研究に備えて凍結保存した。歯周組織については、脱灰後、組織切片を作成し、ヘマトキシリン・エオジン染色を行い、組織学的検討を行った。その結果、歯周病群では炎症性細胞浸潤を認めたのに対し、対照群では明らかな変化を認めなかった。また、セメント-エナメル境と歯槽骨頂までの距離において、歯周病群は対照群より大きかった。 血液については、total RNAを抽出後、マイクロアレイを行い、microRNAの網羅的解析を行った。その結果、rno-miR-207、rno-miR-338-5p、rno-miR-674-5pにおいて、歯周病群は対照群より2倍以上の発現を認めた。また、miR-323-3p、let-7d-3p、miR-335、miR-148b-3p、miR-151-5p、miR-187-3p、miR-200c-3p、miR-543-3p、miR-376b-3p、miR-20b-3p、miR-875、miR-872-3p、miR-495、miR-761、miR-23b-5p、miR-93-3p、miR-96-3p、miR-137-5p、miR-448-5p、miR-493-5p、miR-344、miR-344gにおいて、歯周病群は対照群と比較し0.5倍以下の発現となった。以上より、これらの血液中のmicroRNAが歯周病と関連があることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
逆転写リアルタイムPCRの解析に時間を要しており、研究の進捗状況はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
マイクロアレイで違いを認めたmicroRNAについて逆転写Real-timePCRを行う。 肝臓と腎臓の組織標本を作製し、病理観察を行う。 肝臓と腎臓からmRNAを抽出し、PCRで増幅させマイクロアレイ解析を行う。
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Causes of Carryover |
本研究に使用する物品が、計上した予算よりも安価で入手することができた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の解析項目を増やす予定であり、次年度使用額は請求した助成金と合わせて使用する。
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