2018 Fiscal Year Annual Research Report
Present situation on deaths related to dental practice in Japan, in the wake of establishment of the Medical Accident Investigation System
Project/Area Number |
16K11874
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
佐藤 慶太 鶴見大学, 先制医療研究センター, 教授 (00280975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山村 恵子 鶴見大学, 歯学部, 学部助手 (30771795)
勝村 聖子 鶴見大学, 歯学部, 准教授 (50410048)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 歯科医療事故死 / 歯科医療安全 / 医療事故調査制度 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度の最たる成果である全国262病院を対象とした歯科医療事故死に関する実態調査の結果について、専門家と連携して統計解析を行った。その結果、コレスポンデンス分析においては、当事者側の発生要因として、医療者間での報告忘れ、報告不足等の報告システムの不備が死亡事故に結びついていることが示唆された。加えて、環境側の発生要因としては、診療時間外等の緊急性の程度、また態様としては、薬剤の使用や合併症の存在等が、それぞれ死亡事故に繋がりやすいことが確認された。更に、決定木分析においては、診療時間外の死亡事故に関しては、外来でも手術中でもない薬物事故の発生頻度が極めて高度であることが判明した。これらの成果の一部は、日本法歯科医学会第12回学術大会において学術発表した。一方、歯科医療事故死等に関する教授の実態を調査するため、一般社団法人日本歯科医学会連合の協力を得て、同学会の医療事故調査委員会に所属する口腔外科、歯科麻酔科、小児歯科、臨床口腔病理に関する専門家よりなる有識者会議を再編し、調査項目等の策定を行った。これに際し、関連する学会等に参加し、教授の実態等に関する情報収集を行い、策定等の参考とした。最終的に、当該調査は一般社団法人日本歯科医学会連合医療事故調査委員会との連名で「医療事故死に関する教授の体制についての調査研究」として題し、全国29歯科大学・大学歯学部を対象に実施した。その結果、回答があったのは19大学に留まった(回答率約65.5%)。概評としては、教授の体制に関する内容の量及び質については各大学間で開きがあり、中には全く実施していない大学も確認された。その他、本研究成果に関する講演会を鶴見大学で開催し(参加者約400名)、加えて、専用webページを作成して本研究の結果等を掲載するなど、歯科医療事故死に関する情報の周知等に努めた。
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