2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K11890
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| Research Institution | Nagasaki University |
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Principal Investigator |
三串 伸哉 長崎大学, 病院(歯学系), 講師 (20507769)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 唾液誤嚥 / 舌圧 / 摂食嚥下障害 / リハビリテーション |
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| Outline of Annual Research Achievements |
嚥下機能が低下した患者においては食物のみならず食事中以外の覚醒時においても唾液を誤嚥することがある。食事中の誤嚥と同様に口腔内細菌を含む唾液の誤嚥は肺炎の原因となり得る。現在論文作成中の先行研究では嚥下造影検査から得られる咽頭機能所見と嚥下内視鏡検査から得られる唾液の咽頭貯留、誤嚥の有無の関係を調べている。評価項目の1つに嚥下時の奥舌と咽頭後壁の接触有無を評価しており、咽頭内の唾液貯留が多い患者では嚥下時に奥舌と咽頭後壁間の接触が不良であった。すなわち中咽頭部で十分な咽頭収縮が出来ておらず、嚥下後に唾液が咽頭内残留する一因となり、残留した唾液が気管へと流れ込み唾液の誤嚥につながると考えられた。これより唾液を誤嚥する患者においては舌運動機能が低下から舌圧が低いことが予測された。舌圧が改善すれば唾液誤嚥も改善する可能性があり、唾液を誤嚥する患者に対する訓練方法選択の根拠となり得る。本研究では長崎大学病院の入院患者で摂食嚥下障害を有し、嚥下内視鏡検査を行う患者に対して舌圧を測定し、唾液誤嚥の有無と舌圧の関連を調べる。舌圧測定は平成28年度から新規に保険診療に導入されており、H30年度からは適用範囲が拡大された。
H29年4月18日に長崎大学病院臨床研究倫理委員会にて承認を得た（許可番号17041701）。その後よりデータ収集を開始し、現在30例よりデータを得た。並行してデータの解析を行っており、舌圧と唾液の咽頭内の貯留度合については有意な相関を認めた。この結果はH30年9月に仙台で行われる第24回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会にて発表予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
H29年度は主にデータの収集に当てられる計画であった。50例を予定人数として計画していたが30例に留まった。遅れの主な原因としては倫理審査の承認が遅れ、データ収集開始が遅れてしまったことに因る。引き続き症例を増やして行けばH30年度には予定の症例に到達すると考える。
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| Strategy for Future Research Activity |
引き続き嚥下内視鏡検査を行う入院患者を対象に舌圧の計測を行い、データの収集を進めて行く。月10例程度を計測し、並行して解析を行う。解析にあたり、解析項目の少なさが課題であり、嚥下造影検査時の嚥下動態解析も追加で行い、仮説の補足に用いたい。
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