2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of methods to evaluate the care for sensitivity to cold
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16K11927
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Research Institution | Gunma Paz University |
Principal Investigator |
真砂 涼子 群馬パース大学, 保健科学部, 非常勤講師 (30336531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上星 浩子 群馬パース大学, 保健科学部, 教授 (20389745)
佐藤 晶子 群馬パース大学, 保健科学部, 講師 (90458472)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 冷え症 / 末梢循環 / 毛細血管血流 / 温熱刺激 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は前年度実施した温熱刺激に対する末梢循環変化を評価するために、毛細血管の血流状態と従来の循環測定指標との比較を行う追加実験を行った。 【方法】加齢による毛細血管の形態異常がない20代の若年女性7名を対象者とし,冷え症状を有する群(冷え症群)と冷え症状がない群(対照群)に半数ずつ分けた。測定は,右手第3指の爪上皮部の毛細血管を毛細血管観察装置により観察し,その形態および血流状態を動画に録画した。その他の評価指標として,指尖血流量,深部温,皮膚表面温度も同時測定を行った。測定では,15分間の足部温罨法(左足足底へのビニール袋に入れた蒸しタオル貼付)を実施し,冷え症群と対照群の各測定指標を比較した。 【結果】深部温度は、両群ともに温罨法前後での差が認められなかった。皮膚表面温度でも温罨法前後での有意な差が認められなかったが、対照群では温罨法後に温度が低下する傾向にあった。指尖血流量は、対照群で罨法前後での差がなかったのに対し、冷え症群は温罨法5分後に急激な血流量の減少を認め、実施後30分まで血流量が増加していた。毛細血管径は温罨法開始5分後において対照群では増加、冷え症群では減少と群間で異なる変化を示したが、温罨法開始10分後以降は両群ともに同様の変化を示した。毛細血管流速は両群ともに温罨法終了後20分まで低下していたが、冷え症群でより低下していた。 【成果】指尖血流量と皮膚表面温度の結果から、対照群は温罨法による循環系の変化が認められなかったのに対し、冷え症群では交感神経の緊張によって収縮していた血管が温罨法直後は急激に拡張していることが推測された。また毛細血管での結果から、温罨法後の指尖血管拡張が画像変化によって確認され、冷え症群ではこの血管拡張が対照群に比べて遅れて起こっていることが観察できた。
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