2019 Fiscal Year Research-status Report
視線計測を客観的評価フィードバックに用いた学生版術後観察トレーニング教材の開発
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16K11943
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Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
Principal Investigator |
當目 雅代 同志社女子大学, 看護学部, 教授 (20259435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野々口 陽子 同志社女子大学, 看護学部, 助手 (00756207) [Withdrawn]
天野 功士 同志社女子大学, 看護学部, 助教 (40756194)
光木 幸子 同志社女子大学, 看護学部, 准教授 (70269778)
小笠 美春 同志社女子大学, 看護学部, 講師 (70544550)
田村 沙織 同志社女子大学, 看護学部, 助手 (50756210)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 周術期看護 / 熟練看護師 / 視線計測 / 術後観察 / 看護学生 / 教育評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度にモバイル型EMR9(Nac社)で計測した熟練看護師の術後ケア観察時のデータを分析し、認知プロセスが推定できることを明らかにした。これらの知見を活かし本年度は視線計測を用いた看護学生用術後観察のトレーニング教材の作成を行った。トレーニング教材はEMR ACTUS(Nac社)のSDK(ソフト開発キット)を活用し、2018年度開発したソフトプログラムPerceive Checkerと連動させて術後観察の教育教材を作成した。Perceive Checkerは被験者に提示する画像を複数組み合わせ、画像内で注視すべき位置の情報と画像の表示順を任意に設定して提示でき、また提示中の画像提示時間や注視をしたことで次に提示する画像へ遷移できるようにした。注視箇所は複数指定可能で、注視した箇所によって異なる画像の提示が行えるようなマルチなルート設定を行うことができる。また計測中の視線の情報や画像の提示時間、画像の遷移ルートなどのデータをcsvファイルにて取り出すことができる。Perceive Checkerを使用して作成した場面は、全身麻酔で手術を受けた患者の術直後の観察場面を想定した。それぞれの場面で正しい観察手順や部位を注視することができると次の画像へ遷移するが、間違った箇所を注視した場合は間違いであることが画面上で伝えられる。間違った場合は再度同じ画像が提示され、正解するまで繰り返される。全ての画像の課題に正解すると実験が終了となる。シナリオの終了までにかかった時間や、各画像の提示時間などから学生の習熟度が把握できると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、Perceive Checkerと連動させて看護学生用術後観察シナリオの教育教材を作成した。熟練看護師の術後観察の特徴を根拠に、学生用のシナリオの作成を行った。熟練看護師の術後観察手順とPerceiveCheckerの分岐するシナリオパターンを検討することに時間を要し、予定していた学生への適用が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
成人急性期実習前の学生約80名にPerceiveCheckerで作成した看護学生用術後観察のトレーニング教材を適用する。術直後のケアについてのコツやポイント及び学生が学習しておいてほしい点などを自記式質問紙で調査する。測定されたデータから各場面での間違いの回数、かかった時間を抽出し、また質問紙の結果と合わせて、術後観察の習熟度、教材の妥当性を評価する。
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Causes of Carryover |
成果発表のために予定していた旅費を使用しなかったため。 2020年度の成果発表の旅費として使用する。
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