2018 Fiscal Year Research-status Report
スピリチュアルケア看護卒後教育プログラムの構築に向けての基礎的研究
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16K11975
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
生田 奈美可 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (70403665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 美佐江 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00335754)
弓山 達也 東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 教授 (40311998)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 看護師 / 卒後教育 / スピリチュアリティ / スピリチュアルケア / PAC分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、一般病棟におけるスピリチュアルケアに関する卒後教育プログラム構築に向けた実態調査を実施し、今後の卒後教育の研修プログラムとすることである。 平成30年度の実施計画は、平成29年度に実施した看護師のスピリチュアリティに関するPAC分析の結果をまとめることと、全国の病院の看護師卒後研修におけるスピリチュアルケア教育の実態を把握することであった。 今年度は中堅男性看護師のスピリチュアリティについてPAC分析にて検討した結果をまとめた。その結果、「タッチングや傾聴の効果への期待と自身のなさ」、「迷いながらの患者・家族や他医療従事者との関わり」、「小さな存在である自分の成長を感じる」という3クラスターが抽出された。さらに、中堅男性看護師のスピリチュアリティは、自己受容を深く認識することで覚醒することが考察された。また、PAC分析面接において研究協力者がどのような語彙を使用したかをテキストマイニングにより明らかにした。その結果、名詞・動詞・形容詞/形容動詞などを出現頻度の多い表現を分析した。4回以上出現した名詞は「自分」(15回)、「看護師」(13回)、「医師(先生)」(8回)、「終末期」「人」(7回)、「ケア」「家族」「看護」「関係」「子供」「思い」「親」(4回)であった。出現回数が多かった「自分」「看護師」について、原文参照したところ、看護ケアにおける過去の自分を内省し、看護師としてのアイデンティティが否定的、及び肯定的に揺らぐ中で自己を捉え、これから先の看護師のキャリアを含めた自己像を捉えていた。キャリア形成していくプロセスに看護師としての職業アイデンティティを育むことが重要であることが考察された。その他、スピリチュアルケア看護卒後教育プログラム構築に向けた教育内容について、患者や患者家族、他スタッフとの関係性の強化や、終末期、死への態度やケアの重要性の示唆が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
データの分析は終了した。しかし、看護師のスピリチュアリティについて、PAC分析による9名全体の統合分析が分析途中である。具体的には、9名の各参加者のPAC分析は終了したが、看護師のスピリチュアリティとして、9名のPAC分析の結果を統合し、スピリチュアルケア教育内容の検討に向けた項目の精選ができていない。 また、全国調査については、調査内容の精選をしており準備段階である。上記、看護師のスピリチュアリティに関する9名の参加者のPAC分析の統合分析の結果を、調査項目に反映する予定である。 以上の理由で、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
特に研究計画の変更はなく、平成30年度に準備をすすめてきた病院において、現在実施されているスピリチュアルケアに関する看護師卒後教育の実態調査を実施する予定である。全国の中規模病院の看護部長、教育担当部長(師長)を対象に、病院組織としてのスピリチュアルケア卒後教育についての実施の有無と概要(実施対象、時期、内容)、それに伴う問題点、課題をアンケート調査にて実施する。また、実施していないと答えた病院には、今後の実施計画の有無、実施をしていない要因、実施希望内容をアンケートで答えてもらう。
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Causes of Carryover |
9名の看護師のスピリチュアリティについてPAC分析で明らかにした結果を学会発表する予定であったが、日程調整ができず、参加できなかった。また、スピリチュアルケアに関する看護師の卒後教育研修の実態調査については準備段階で、調査実施ができなかった。以上の理由で予算が余ったため、次年度、学会参加と実態調査にかかる予算を計画する。
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Research Products
(2 results)