2017 Fiscal Year Research-status Report
訪問看護師のための採用時社会化支援プログラムの開発
Project/Area Number |
16K11979
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
佐藤 真由美 弘前大学, 保健学研究科, 講師 (80336429)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 新任訪問看護師 / 社会化 / 採用時教育プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、訪問看護師の採用時社会化支援プログラムを開発することである。社会化とは「組織への新規参入者が組織の規範・価値・文化を習得し、期待されている役割を遂行し、職務遂行上必要な技能を獲得することによって組織に適応すること」であり、職場に適応するプロセスであり、うまくいった結果として離職意思が低下するといわれている。本研究では、訪問看護の場を組織ととらえて研究を計画した。 訪問看護師の採用時社会化支援プログラムを開発する基礎資料として、平成29年度は、地域連携室に所属する看護師および訪問看護ステーションで同行訪問を実施している看護師を対象に、インタビュー調査を行った。インタビュー調査の内容は、地域連携室に所属する看護師の方を対象に「訪問看護が必要と考える患者さんの状況」について、訪問看護ステーションで新任訪問看護師と同行訪問を実施している看護師の方を対象に「訪問看護ステーションで同行訪問によって実施される社会化支援策について」を計画した。インタビュー調査の対象者は、病床規模200~700床程度の地域医療の中核病院の地域連携室に所属する看護師の方10名程度および訪問看護ステーションで新任訪問看護師と同行訪問を実施している訪問看護師の方10名程度を予定しており、4病院施設の地域連携室に所属する看護師を対象としたインタビュー調査を行った。訪問看護ステーションについては、対象施設を選定して日程調整をしている。地域連携室に所属する看護師を対象としたインタビュー調査の結果からは、訪問看護が必要と考える患者の状況は病院の機能や地域の特色とも関連していることが示唆された。 また、訪問看護師のための採用時社会化プログラムの作成にあたってはシミュレーションの教育方法を計画しており、ハワイ大学で行われた研修会に参加してシナリオ作成やデブリフィングの方法等について多くの知見を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
訪問看護ステーションについては、対象施設を選定してから日程調整をしており、インタビュー調査を終了していないため、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はインタビューガイドに沿って行った内容について分析を行い、社会化支援策の効果である学びの内容を検討し、社会化を評価する質問紙作成の基礎資料とする予定である。
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Causes of Carryover |
【理由】 初年度に社会化支援策についての文献検討等に時間がかかり、当初計画とのずれが生じていることに加え、インタビュー調査のための旅費や調査後の入力作業の謝金として予算計上をしていたが、インタビューは現在日程調整途中であるため、予算を使用することができなかった。 【使用計画】 インタビュー調査の旅費やデータ入力謝金のほか、質問紙作成のプレテスト、成果発表のための学会旅費などに使用する予定である。
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