2017 Fiscal Year Research-status Report
PNSと他の看護提供方式による患者満足度と看護師の職務満足度に関する調査研究
Project/Area Number |
16K11985
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
江守 直美 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 看護師 (50574894)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 美穂 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 看護師 (60771649)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | PNS / 患者満足度 / 職務満足度 / 看護提供方式 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、新看護提供方式PNS導入病院と今後PNS導入予定の病院を対象に患者満足度と職務満足度を調査し、①PNS導入病院の実態・特徴把握、②各看護提供方式間での比較、③PNS導入前後の比較を実施し、より患者・看護師双方の満足につながるPNSを検討することを目的としている。 平成29年度は、PNS導入病院の1施設について、PNS導入病院の特徴として、患者満足度に影響を与えるインシデントについて、PNS導入1年後(2012年)と導入5年後(2016年)の患者満足度に影響を与える影響レベル2(軽微な一過性の障害)以上のインシデントの「総数」、「看護師のインシデント数」、「誤薬」、「影響レベル」と、「褥瘡発生率」を追加調査し、経年時的な患者満足度との関係を分析した。 PNS導入1年後と5年後のインシデントを比較すると、インシデント総数は-21.5%、看護師のインシデント数は-24%、新人看護師のインシデントも-46.7%と減少した。影響レベルでは、影響レベル2のインシデントは-16.1%、影響レベル3a以上は-42.5%に、「誤薬」は-30.5%と減少し、褥瘡発生率も0.74%から0.4%に減少した。 患者満足度の領域毎のPNS導入1年後と5年後の経年時的比較では、【場をつくる】の「伝えてほしいことを1人の看護師に言えば、他の看護師にも伝わった」の項目では81%から87.8%に、【インシデントを防ぐ】の「看護師がいることで安心して検査や治療が受けられた」の項目では、96.8%から97.1%に改善した。一方、PNS関連11項目と患者満足度との重回帰分析(ステップワイズ法)結果より、担当者が2人いることで「迅速な対応」「自分の状態を2人で確認してもらえ安心」の2項目が、患者満足度の【インシデントを防ぐ】の領域の満足度を高めたこと(p<0.001)が示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
PNSを導入した施設でも、導入実態にばらつきが大きいため、導入実態等の調査項目の追加や分析方法の変更など、研究計画の再検討を行うとともに、これまでPNS導入後、経年時的に患者満足度、看護師の職務満足度調査を行っていた施設の追加データ収集と分析を行った。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、PNS導入病院の導入実態に差があるため、導入実態や部署の特徴の調査項目を増やし、患者満足度に影響の大きいインシンデント項目(転倒、褥瘡発生等)も調査項目に追加し、多施設間で看護提供方式の違い、PNS導入後の経年数、インシデント項目、部署の特徴、PNS導入実態、による比較を行う計画に修正し、調査数を増やして実施する。
|
Causes of Carryover |
PNS以外の看護提供方式からPNSに変更予定の病院が、既に一部PNSを取り入れていたため、平成29年度に再度他の研究協力施設を探しアンケート調査を行うことにした。そのため、平成29年度は、前年度に購入した消耗品を使用し、平成29年度使用分の一部を次年度に使用する。
|
Research Products
(4 results)