2018 Fiscal Year Research-status Report
介護保険施設における効率性の高い褥瘡管理体制の構築と評価
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16K11989
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Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
貝谷 敏子 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (00381327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石澤 美保子 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10458078)
福田 敬 国立保健医療科学院, その他部局等, 部長 (40272421)
中村 恵子 札幌市立大学, 看護学部, 特任教授 (70255412)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | スキンケア / 高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度の保険改定以降より、特別養護老人ホームの入所者は、中重度の対象者に限定されており、今後はさらに褥瘡発生リスクの高い対象者が多くなっていることが予測できる。そのため介護保険施設において褥瘡の管理を効率的に実施できる体制を整えることは重要な課題である。しかしながら、介護保険施設で調査された疫学研究は少なく、褥瘡管理やスキンケアの実態は未だ不透明である。平成28年度は皮膚排泄ケア認定看護師に対する調査を行い、介護保険施設への専門的支援の必要性を感じているが、支援には至っていない現状を調査した。平成29年度は医療療養型病床を持つ施設で、褥瘡ケアの実態を調査した。結果は、体圧に関するケアはスタッフ間で統一されつつあるが、スキンケアに関するケアの充実を図ることが課題としてあがった。これらを踏まえて、平成30年度は介護保険施設(特別養護老人ホーム)の褥瘡管理と予防的スキンケア管理の実態を調査することを目的とした。 調査期間:平成30年1月~平成31年3月末 デザイン:質問紙による横断調査 全国老人福祉施設協議会会員である特別養護老人ホーム4,374件より無作為に抽出。全施設の1割程度を研究サンプルとすることを目標として、回収率を3割程度と見積もり、配布は1,400施設を対象とした。調査項目:施設の基本情報、回答者情報、施設入所者の褥瘡リスク、褥瘡管理体制、調査時点での褥瘡保有者人数を調査項目とする。項目は、褥瘡ケアの質評価(特定機能病院における褥瘡予防対策の質指標 小柳 2009)を参考にして施設のケアの質を図る評価指票を作成し使用した)。結果は、239施設より回答(回収率17%)を得ている。今年度はデータを分析し、効率的な管理体制を構築しモデルシュミレーションを行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2018年度は他の業務が多忙であった。そのため、当初の計画を見直し、大規模な調査の時期をずらして実施することで調整していた。 調査予定の時期に、北海道胆振東部地震の影響がありさらに調査を延長することとなった。このような経緯により、1月末に調査を開始し研究期間の1年延長を申請した。
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Strategy for Future Research Activity |
実態調査のデータ入力は終了しており、6月には分析を終了する予定である。今回の結果と平成28,29年度の結果を踏まえ効果的な介入プロトコールのモデルを作成し、シュミレーションを行うことでアウトカムへの影響を試算する予定である。
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Causes of Carryover |
調査の開始が遅れ、現在実態調査データの入力が終わり、分析を開始する予定である。今年度は分析に必要な統計解析のソフトを購入予定である。また、今年11月に開催される台湾での国際学会へ結果の公表を予定しているため、学会参加費として使用する。
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