2020 Fiscal Year Research-status Report
チーム医療における高度実践看護師が担う看護専門外来システムの開発に関する研究
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16K11993
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Research Institution | Niigata College of Nursing |
Principal Investigator |
岩永 喜久子 新潟県立看護大学, 看護学部, 教授 (40346937)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 看護専門外来 / 専門看護師 / 高度実践看護師 / システム / 開設 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、チーム医療の一環として専門看護師(高度実践看護師)が開設する看護専門外来の実践状況とアウトカム評価、ならびにその運用がもたらす医療への貢献について明らかにするとともに、システム化に向けた示唆を得ることである。具体的な本研究の概要は、医師中心の外来診療に大学院修了の専門看護師が診療と連携して開設する看護専門外来システムの開発である。慢性的で長期にわたって在宅で療養する外来患者への家族を含めた対応が可能であり、チーム医療に貢献できることに意義がある。また、汎用性があることも特徴的である。 方法は全国の医療機関において看護専門外来を開設し、看護専門外来に携わっている専門看護師はじめ、外来を担当する医師および看護専門外来を受診している患者のそれぞれ10名程度への自由意思による面接調査である。インタビューガイドを用いた質問内容は、看護専門外来について、看護職による外来システムについて、および看護専門外来に関する実践とシステムの評価等であり、自由に語ってもらい情報を収集するものである。 本研究に関する所属機関における倫理委員会の承認と学長の許可を得て調査を開始した。全国の医療機関で看護専門外来を開設している施設への研究依頼を行い、許可を得て調査を開始したところで、新型コロナウィルス感染症の感染拡大により、対象が全て医療機関の関係者であったため調査を中断した。よって、本研究に対する2020年度の研究実績は得られていない。今年度が最終年度であったが、今後、新型コロナウィルス感染症の感染拡大による研究の延長申請を行い、次年度も引き続き実施できなかった調査を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
目的を明らかにするため、全国の医療機関において看護専門外来を開設している施設への研究依頼を行い、許可を得て面接調査を開始した。しかし、開始直後に、新型コロナウィルス感染症の世界的な感染拡大の予期せぬ事態が発生した。国内においても同様であり、対象が全て医療機関の関係者であったため医療環境が逼迫している中での調査はできないと判断し、本研究を一旦中断した。国内の感染拡大の状況を注視しながら調査の再開の機会をうかがったが、新型コロナウィルス感染症の終息には至らず、本研究課題の当該年度の調査を実施することができなかった。また、米国の有識者へのヒヤリングもできなかった。本研究は今年度が最終年度であったため、新型コロナウィルス感染症の感染拡大による研究の延長申請を行い、次年度に調査を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
所属機関の変更があったため、改めて倫理審査を受審し、全国の医療機関で看護専門外来を開設している施設への研究依頼を行い、許可を得た上で対象者の同意により調査を行う予定である。対象が全て医療機関の関係者であるため、新型コロナウィルス感染症の感染拡大の状況下における調査開始の時期を注視しながら実施する。このたび、新型コロナウィルス感染症の感染拡大による研究の延長申請を行い、次年度も引き続き今年度実施できなかった調査を行う予定である。 研究を遂行する上での課題は、現時点での新型コロナウィルス感染症の感染拡大による研究調査再開始への懸念である。今だ、緊急事態宣言が発出されるなど、全国的に医療崩壊ともいわれる医療現場の逼迫した状況下では調査依頼が困難である。そのため、感染状況を確認しながら計画を実施する予定である。医療従事者である医師と受診する患者への面接調査は、感染拡大防止の観点から協力依頼と共に協力を得ることがさらに難しいと考え、場合によっては計画を変更して専門看護師のみを対象とすることを考えている。また、米国の大学の有識者からのヒヤリングを予定していたが、実施は難しいと考える。代替として文献検討なども考えていきたい。
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Causes of Carryover |
当該助成金が生じた理由は、新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響に伴い、全国の医療機関で看護専門外来を開設している施設への研究依頼による同意を得た専門看護師、医師および看護専門外来を受信する患者への面接ができなかったことにより発生した。対象はそれぞれ10名程度を予定していたため、多くは面接調査のための旅費を使用しなかったこと、調査に伴う謝金等を支出しなかったことによる。また、米国の有識者へのヒヤリングのための旅費と謝金等を使用しなかったこともその理由である。
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