2019 Fiscal Year Annual Research Report
A study on the involvement with significant others promoting reflection and continued learning of clinical nurses: Cross-sectional study
Project/Area Number |
16K12000
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
石井 慎一郎 自治医科大学, 看護学部, 講師 (80724997)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 他者 / 情動知能 / リフレクション / 精神科看護師 / involvement with others / emotional intelligence / reflection / mental health nurses |
Outline of Annual Research Achievements |
本調査では,看護師の他者とのかかわりの実態から,かかわり先とエンパワメントとの関係を検討することを目的とした。 分析対象者は関東地方の精神科病院看護職251名であり,女性188名,男性63名,平均年齢44.9歳(SD11.0,範囲20-68),平均臨床経験年数17.6年(10.5,1-46)であった。かかわり先は,[同じ部署の同僚]106名(42.6%),[同じ部署の上司]82名(32.9%),[同じ部署の先輩]27名(10.8%),[他部署の同僚]と[院外の非医療職]各8名(3.2%),[他部署の上司]と[院外の看護職]各5名(2.0%),[同じ部署の後輩]4名(1.6%),[院外の医療系他職種]3名(1.2%)の順に多かった。かかわり先別のエンパワメント得点(SD)は,[同じ部署の後輩]3.25(0.39),[同じ部署の先輩]2.98(0.57),[同じ部署の上司]2.90(0.59)の順に高く,有意な差がみられた(p<0.01)。次に,エンパワメント得点をもとに低群90名,中間群52名,高群107名の3群に分け,かかわり先との関連を分析した(コレスポンデンス分析)。高群は[同じ部署の上司],[同じ部署の先輩],低群は[同じ部署の同僚]と近い布置であったことから,高群は同じ部署の上司と先輩とのかかわりを,低群は同じ部署の同僚とのかかわりを大切にしているともいえる。高群は,同じ部署の上司や先輩とのかかわりを通して,あるいは上司や先輩が同じ部署のスタッフのエンパワメントを引き出しており,縦の関係が示唆された。一方,低群と[同じ部署の同僚]とのかかわりには,同僚と同僚との関係,すなわち横の関係が強い傾向にあり,昇進またはより良い部署への異動の機会や現在とは異なる新しい役割を引き受ける機会を自らが少なくしている可能性が考えられた。
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