2017 Fiscal Year Research-status Report
看護師の病棟組織風土認知尺度の開発および組織風土が看護師の精神的健康に与える影響
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16K12001
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
高野 美香 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 助教 (70757591)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 英子 国際医療福祉大学, 医療福祉学研究科, 教授 (20299879)
高山 裕子 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 講師 (00637803)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 組織風土 / 尺度開発 / 看護師 / 病棟 / 精神的健康 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,28年度に作成した「看護師の病棟組織風土認知尺度」の原案について信頼性・妥当性の検討をするため,4病院の看護師857名を対象に質問紙調査を実施した。 質問紙は,個人属性と尺度原案の33項目,および基準関連妥当性を確認するための外的基準となる日本版Areas of Worklife Survey(以下AWS)の28項目を用いて構成した。尺度の信頼性をテスト-再テスト法により確認するため,1回目の調査終了から2週間後,1回目の調査の対象者である857名に2回目の質問紙調査を実施した。 1回目の回収数は668部で,有効回答の602部を分析対象とし,2回目の回収数は594部で,1回目の質問紙とマッチングができた456部を分析対象とした。まず,度数分布と平均値・標準偏差による天井効果・床効果の確認,項目間および各項目と尺度全体の相関係数を算出した。標本妥当性の検討として,探索的因子分析を最尤法・プロマックス回転を用いておこない,Kaiser-Meyer-Olkinで検証した。基準関連妥当性の検討として,外的基準のAWSとの相関係数を算出した。 その結果,「看護師の病棟組織風土認知尺度」は19項目で【看護の質向上への積極的な取り組み】,【看護師長のスタッフへの支援】,【医師と看護師の協働】,【仕事の時間管理】という4因子構造からなる尺度となった。信頼性・妥当性はおおむね良好な結果であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は,開発した尺度の原案について信頼性・妥当性の検討をするため,質問紙調査を2回実施し,その結果「看護師の病棟組織風土認知尺度」が完成した。 次年度は,本尺度を用いて,看護師が認知する病棟組織風土と精神的健康の関連について質問紙調査をしていく予定である。調査の進捗は,3年計画の2年目として,おおむね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,看護師が認知する病棟組織風土と精神的健康の関連を調べるために,開発した「看護師の病棟組織風土認知尺度」を用いて,質問紙調査を実施する。
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Causes of Carryover |
今年度は,研究成果を発表した国際学会が近隣国で,学会の旅費を削減することができた。次年度へ繰り越した費用は,質問紙調査の印刷代や郵送費,データ入力委託費等の調査費用に充当し活かしていく。
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Research Products
(4 results)