2018 Fiscal Year Research-status Report
膠原病患者の外来におけるセルフマネジメントの現状及び介入効果の多角的検討
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16K12029
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
松浦 江美 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 准教授 (20363426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
折口 智樹 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (90295105)
中村 英樹 長崎大学, 病院(医学系), 講師 (10437832)
上野 和美 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 准教授 (40404131)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 膠原病 / 外来 / 自己管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、日本リウマチ財団が登録したリウマチケア看護が実施している日常生活支援の現状を明らかにすることを目的とした。リウマチケア看護師1194名を対象に無記名自記式質問紙で郵送調査した。調査項目は、登録後勤務年数、所属部署、実施している患者支援と実施するその自信の程度(各100㎜のVAS)、理想とする活動ができているかの有無とその理由についてであった。分析対象者は468人(回収率40.7%、有効回答率96.3%)で、登録後勤務年数は4.9±2.1年であった。所属部署は外来206人(59.5%)、病棟109人(31.5%)であった。支援内容で最も多かった項目について、関節保護は「痛みを避ける動作」332名(71.7%)、疼痛管理は「痛みを避ける動作」316名(68.1%)、薬は「副作用」381名(81.9%)、口腔ケアは「口腔内観察」161名(34.9%)、フットケアは「靴の選び方」224名(48.3%)、感染予防は「日常生活での感染予防」439名(94.4%)、精神的ケアは「不安に対する傾聴」363名(78.6%)であった。各支援を実施する自信の程度の平均値は感染予防が69.3±19.6で最も高く、口腔ケアが40.3±25.8と有意(p<0.05)に低かった。理想とする活動は、374人(82.2%)ができていないと回答し、活動に対する職場の理解が得られない、外来業務が多忙である、部署異動で活動ができなくなったなどの意見が多数みられた。口腔ケアを実施している者が少なく自信が伴っていないことが考えられ、研修などを行い口腔ケアの知識・技術を強化する必要がある。また、関節リウマチ患者に必要な支援を提供するためには、リウマチケア看護師が専任として活動できるような環境整備が求められる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度は、上記のように日本リウマチ財団が登録したリウマチケア看護を対象とした外来における日常生活支援の現状を明らかにすることができた。この結果は2019年8月の学会で発表予定である。 また、今回の調査結果をもとに口腔ケアに関する介入プログラムの構築に向けての調査を開始している。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、口腔ケアに関する介入プログラムの構築に向けて、1)関節リウマチ患者の日常生活(特に口腔ケア)に関するセルフマネジメントの実態を明らかにすること、2)健常人を対象として音波歯ブラシ使用による口腔ケアの効果ついて検討すること、3)音波歯ブラシ使用によるRA患者の口腔ケアに関する介入前後の効果を多角的(主観的・客観的指標を用いて)に検討することを目的としている。
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Causes of Carryover |
(理由)歯周病菌の分析に関する費用として使用予定であったが、質問紙調査や共同研究に向けた調整などに時間を費やしたため。 (使用計画)2019年度は、関節リウマチ患者や健常人を対象にした口腔ケアに関連した介入調査を行う予定である。
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