2016 Fiscal Year Research-status Report
救急患者の延命治療に対する看護師の代理意思決定を担う家族への看護支援の構築
Project/Area Number |
16K12043
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Research Institution | Yokohama Soei University |
Principal Investigator |
樅山 定美 横浜創英大学, 看護学部, 講師 (30713838)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 救急救命 / 延命治療 / 代理意思決定 / 看護支援 / 家族看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,全国の高度救急救命センターに勤務している看護師が患者の延命治療に対する代理意思決定を担う家族に対し,どのような看護支援を重要と考え,看護実践を行ったかの認識を明らかにすることである.以上から,救命センターに搬送された患者の延命治療に対する看護師の代理意思決定を担う家族への看護支援の構築を目指すことである. 平成28年度は,調査対象者を選定し,調査票の作成を行うことが目標である. 1.対象者の選定については,全国の高度救命センターに勤務する看護管理者を含めた全看護師とする.また,代理意思決定に関わらなかった看護師は除外する.対象者の選定は,日本救急医学会HPにある「全国救命救急センター設置状況」より全病院を選定する.なお,同意が得られた施設とする. 2.調査内容および調査票作成は,過去10年間の先行研究を概観し,各文献のカテゴリー・サブカテゴリーを抽出し意味内容が失われないように類似項目にまとめ,質問内容として抽出した.さらに,調査票の信頼性・内容妥当性を確保するために,看護学研究者とCNS(急性・重症患者看護専門看護師)で質問項目の信頼性を検討した.構成概念としては,「家族のニーズに合わせたケア」,「患者の現状への理解についてのサポート」,「家族への情緒的サポート」,「他職種からのサポート」4つ導き出し,下位尺度として質問項目を構成した.全質問項目は25質問として確立している.今後,予備調査(プレテスト)を行い,質問内容の妥当性・適切性,表現の明瞭性を検討し,最終的な質問紙を確立していく.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成28年度は,調査対象者を選定し,調査票の作成を行うことが目標であった.しかし調査票の構成までは行えているが、倫理審査の提出と結果を待って予備調査(プレテスト)を行う予定であり,審査の結果待ちである.そのため,倫理審査後,可及的速やかに予備調査を行い,質問内容の妥当性・適切性,表現の明瞭性を検討し,最終的な質問紙を確立する予定である.予備調査施設の確保はできており,概ね40名の看護師に予備調査を行い,下位尺度の質問項目の妥当性・適切性,表現の明瞭性を検討できる状態である.
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は,質問票の入力と分析を行い,具体的な分析,結果をまとめる. 現在は,質問票が概ね完成しているため,倫理審査の結果を待ち,その後可及的速やかに予備調査を行う予定である.質問票の確立が決定すれば,7月ごろより実態調査を行い10月頃には分析が行える予定である. 分析方法として,フェイスシートは,偏相関分析後にクラスカルウォリス、マンホイントニーで分析をしていく予定である.また,調査票の重要度への意識と実際の実践度との違いを勘案し,正規性が得られないならウィルコクソンの検定を行い,その後,共分散分析を行う予定としている.
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