2016 Fiscal Year Research-status Report
外来通院中の高齢糖尿病患者のフレイルを改善・予防するマネジメントプログラムの開発
Project/Area Number |
16K12048
|
Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
馬場 敦子 神戸女子大学, 看護学部, 講師 (40758520)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 ますみ 神戸女子大学, 看護学部, 教授 (50310743)
藤田 冬子 神戸女子大学, 看護学部, 教授 (60612538)
魚里 明子 神戸女子大学, 看護学部, 教授 (90461160)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 高齢糖尿病患者 / フレイル / 看護 / ケアプログラム / 疾病管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、高齢糖尿病患者が加齢に伴うフレイル(frailty)から糖尿病の悪化をきたし、さらにフレイルが進行するという負のサイクルを改善・予防するマネジメントプログラムの開発である。フレイルは、加齢に伴う生理的予備能力の低下から、身体的、心理社会的な脆弱性が高くなった状態を意味するが、適切な対応により健康を回復できる段階である。そこで外来診療の中で糖尿病と加齢の両面から、より早期に介入できる体制および介入プログラムの作成を目的とした。短時間の外来診療の中でより多くの患者に介入していくために、疾病管理の手法を用いた介入方法を検討している。疾病管理では、ターゲット患者集団に対する介入目標を設定し、投入可能な資源と効果を予測しながら患者集団をその特性や疾患の重症度などを踏まえていくつかのグループに分け(階層化)、そのグループにあった介入を行うという手法である。 平成28年度は、外来診療の場における高齢糖尿病患者のフレイルあるいはフレイル予備軍の発見指標に関する文献検討を中心に行った。何らかの測定を要する指標が大半であり、患者の日常生活に着した微細な変化や気づきを明らかにする必要性が確認された。また研究メンバーがこれまでに介入した実践事例を振り返り、患者の日常生活に密着した微細な変化や気づきとはどのようなことなのかを検討した。こららのことを参考にしながら、医療従事者や在宅ケアワーカー、および患者向けのインタビューガイドを作成した。今後、インタビューとフレイルあるいはその予備軍と思われる高齢糖尿病患者への生活調査を実施し、要介入者の発見指標の特定を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
糖尿病の悪化につながるという視点と、通常の外来診療の中で発見できる指標という視点を踏まえて文献検討を行った結果、文献検討に思いのほか時間を要した。そのため、平成28年度に開始予定であった医療従事者や在宅ケアワーカー、および患者向けのインタビューの実施が遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
作成したインタビューガイドをもとにインタビューを行う。更にフレイルあるいはフレイル予備軍と思われる高齢糖尿病患者への生活調査も実施し、通常の外来診療で把握可能な指標の抽出を行う。その指標をもとに、患者群を階層化する指標を特定し、各患者群に対する介入プログラムを作成・試行する。
|
Causes of Carryover |
データ収集の開始が遅れたため、計画していた物品購入およびテープ起し費用が発生しなかった。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
データ収集(インタビューおよび生活調査)に必要な物品(活動量計、体組成計、栄養分析ソフトなど)を購入する。また、インタビュー内容分析のためにテープ起し費用を用いる。関連情報収集のための調査費用およびデータ収集のための旅費を使用する。
|