2016 Fiscal Year Research-status Report
自閉スペクトラム症児の母親がもつ「まもり」の検証と支援方法の構築
Project/Area Number |
16K12100
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
川上 あずさ 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00434960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋谷 洋子 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (20434962)
真野 祥子 摂南大学, 看護学部, 准教授 (90347625)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 自閉スペクトラム症 / 母親 / まもり |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、自閉スペクトラム症(DSM-5分類、以下ASD)児をもつ母親(家族)支援のために、母親がもつ「まもり」を検証し、支援方法を構築することを目的としている。「まもり」は、大切に思い、護る・守る・保ることであり、日々営む生活に関連する安全性、家族成員の存在・尊重に関連する安心感を確保するものである。このことから、「まもり」が負荷とならず、実践されることによって母親の養育能力が向上し、ASD児の支援、家族機能の強化、生活の質の向上につながると考え研究を進めている。 研究は3段階で構成しており、平成28年度は研究1として、ASD児の母親がもつ「まもり」の特性を心理的距離、方法、状況による変化(強化)の側面で検証するために質問紙調査と面接調査を計画した。 平成28年6月に所属大学医の倫理審査委員会の承認を得て研究を開始した。研究対象は、日常生活において、子どもの特性への対応と基本的生活習慣獲得への支援が多くなる幼児期後期から学童期のASD児をもつ母親とした。平成28年8月より、申請者が実施している障害のある子どもの育児支援を通じて関係が構築できている通所施設に協力を依頼し、母親に説明し同意を得てデータ収集を開始した。平成29年3月末で予定していた数の約半数のデータが収集できている。今後データ収集を継続し、分析を進める。その後、予定している研究2段階へ研究を進め、分析に基づいて母親の支援モデルの作成を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究は3段階で構成しているが、平成28年度は研究1として、ASD児の母親がもつ「まもり」の特性を心理的距離、方法、状況による変化(強化)の側面で検証するために質問紙調査と面接調査を計画した。 平成28年6月に所属大学医の倫理審査委員会の承認を得た。研究対象は、幼児期後期から学童期のASD児をもつ母親とした。平成28年8月より、申請者が実施している育児支援を通じて関係が構築できている通所施設に協力を依頼し、母親に説明し同意を得てデータ収集を開始した。 平成29年3月末で予定していた数の約半数のデータが収集できている。当初、データ収集を平成29年5月頃終了の予定としていたため、計画がやや遅れているが、今後データ収集を継続し、分析を進める。 その後、予定している研究2段階へ研究を進め分析に基づいて母親の支援モデルの作成を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年8月より、申請者が実施している育児支援を通じて関係が構築できている通所施設に協力を依頼し、母親に説明し同意を得てデータ収集を開始した。平成29年3月末で予定していた数の約半数のデータが収集できている。 今後も目標のデータ数に達するまでデータ収集を継続し、分析を進める。分析は、研究分担者と協力し質問紙については、統計処理する。面接調査で得られたデータは、質的帰納的に分析する。その後、予定している研究2段階へ研究を進める。 研究2は、研究1の結果を基盤に社会認知理論に基づき支援方法のモデルを作成する計画である。社会認知理論は、行動能力(スキルと知識)、結果への期待(自分が好ましい結果を導くだろうという期待感)、自己効力感の3つの概念が重要とされることからこの概念を重要視し支援モデルを作成する。支援モデルの作成に当たっては研究分担者である看護師(臨床心理士)とともに検討を進める。
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Causes of Carryover |
データ収集が約半数終了している段階であるが、質問紙の分析のうち業者への委託ができておらず、分析のための予算が使用できていない。 予定していた学会への参加ができていない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
質問紙の分析の依頼、面接データのテープ起こしの依頼。学会への参加を精力的に行う。
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