2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a support method focusing on the protective nature of the mothers of children with Autism Spectrum Disorders
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16K12100
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
川上 あずさ 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00434960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋谷 洋子 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (20434962)
真野 祥子 摂南大学, 看護学部, 准教授 (90347625)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 母親 / まもり / 自閉スペクトラム症児 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、自閉スペクトラム症児(ASD児)をもつ母親(家族)支援のために、母親がもつ「まもり」を検証し、支援方法を構築することを目的としている。昨年度に引き続いデータ分析を進めるとともに、主に母親を対象とし、分析したデータを活用して講演会を行った。 また、データ分析については、母親がもつ「まもり」の機能的側面として注目している家族マネジメントについて、その方法の特徴と母親の精神的健康の特性を明らかにした。母親のマネジメンにおける対処の基盤は母親の主体性ではないかと考え、子どもの特性を活かした対処群と流れや状況に合わせる群に分け、S-H式レジリエンス検査の評価で傾向を確認した。結果、子どもの特性を活かした対処群は、「自己達成可能感」等の項目について、低い~高い範囲の評価であったが、流れや状況に合わせる群には、高いと評価された者がいなかった。双方に考え方・行動がともに消極的な傾向の者はいなかった。他の数項目の検討も加え、子どもの特性を活かし主体的に対処している母親は、自己達成可能感や問題解決能力が高い傾向にあり、考えや行動も積極的な母親が多い傾向の可能性が示唆された。さらに母親104名のデータと母親がもつASD児の特性や家族背景との関連を評価した。結果を公表し、母親支援の実践を進めていく。
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