2017 Fiscal Year Research-status Report
助産モデルで開発した分娩進行を診断するアセスメント・ツールの妥当性の検証
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16K12137
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
渡邉 竹美 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (90279919)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 助産モデル / アセスメント・ツール / 分娩進行 / 助産師 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,開発した分娩進行を診断するアセスメント・ツールを用いて,その妥当性を検証するために,促進事例となった事例を分析し,微弱陣痛の早期発見が可能であるのかを検討した.これまでの研究でデータ収集した事例で,陣痛開始後に促進となった89例(初産婦71名,経産婦18例)を分析した. 初産婦71名の促進開始時の子宮口開大は,5cm未満20名(28.2%),5~9cm29名(40.8%),全開大(10cm)以降22名(31.0%)であった.経産婦18名の促進開始時期の子宮口開大は,5cm未満2名(11.1%),5~9cm14名(77.8%),全開大(10cm)以降2名(11.1%)であった.アセスメント・ツールと比較すると,いずれの事例も19項目の観察項目の分娩進行度(時間推移)と陣痛周期の95%信頼区間を合わせてアセスメントすることで,複数項目が95%信頼区間から逸脱していることから,微弱陣痛の早期発見が可能であることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
4月より所属研究機関が変更となったが,欠員状態でスタートし,加えて病休者が出たため,当初予定していた研究遂行が困難な状況でった.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画では,再度,データ収集を行う予定であった.しかし,臨床経験5年以上の助産師に対し,開発したアセスメント・ツールを解説すると,ほとんどの助産師は自身の経験と照らし合わせて,同意できると回答していた.そのため,これまでの分析結果をもとにAIを付加したツール開発とアセスメント・ツールの活用促進を検討することとした.合わせて,無痛分娩事例のデータを収集し,助産モデルで開発したアセスメント・ツールを洗練することとした.
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Causes of Carryover |
無痛分娩を管理する麻酔科医へのヒアリング,および無痛分娩を管理する頻度の多い施設に勤務する助産師へのヒアリングが行えなかったため,それらの経費は翌年に繰り越しとなった. (使用計画) 無痛分娩を管理する麻酔科専門医,無痛分娩を管理する助産師へのヒアリングのための旅費および協力者への謝礼とAI開発のための経費を予定している.
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