2019 Fiscal Year Annual Research Report
Nursing Support Guide for Enhancing Disaster Preparedness Abilities of Children in Need of Health Care
Project/Area Number |
16K12153
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Research Institution | Tokiwa University |
Principal Investigator |
沼口 知恵子 常磐大学, 看護学部, 准教授 (50381421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 令子 関西医科大学, 看護学部, 教授 (70404902)
小室 佳文 東京医科大学, 医学部, 教授 (20233067)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 医療を必要とする子ども / 災害 / 備え / 支援ツール |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、医療を必要とする子どもが、災害時に自分たちの健康維持・管理ができるための力を高める看護支援ツールを開発することを目的として実施した。今年度は、前年度に実施した看護師へのツール内容の妥当性や利用可能性に関する聞き取り調査結果をもとに、支援内容に「養育者への支援」を追加し、また子どもの力を評価するための「評価表」を新たに作成した。それに伴い、ツールの使用の「手引き」を修正した。これらの修正の結果は、The 6th International Nursing Research Conference of World Academy of Nursing Scienceにて、ポスター発表を行った。 さらに、医療を必要とする子ども6名に3か月間に3回の介入調査を実施した。3回の介入を完了した3名全員に、介入後の災害に備える力の向上がみられた。介入を実施した看護師への聞き取り調査では、ほとんど自分でできると思っていた子どもでも、あらためて支援することで、ライフステージの変化によって新たな課題に気づくことができたり、一時退院の際に避難物品の準備を家族に確認しながら行うなど、子ども自身がより主体的に自分の健康管理にかかわる姿が語られた。医療的ケアを導入して間もない子どもでは、災害時に起こりうる衛生物品の不足や、代替品を用いた医療的ケアの具体に関する知識を得ることもできた。また、看護師からは、様々な疾患の子どもたちへの災害の備えを考える際のガイドとしての有用性が語られた。一方、外来での介入時間の確保や、子どもが自分自身のことを自分で実施していくことへの家族の理解を得ることの難しさも課題として抽出された。
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