2017 Fiscal Year Research-status Report
がん治療中の子どもへの社会リハビリテーションに関するケアモデルの開発
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16K12178
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
永田 真弓 関東学院大学, 看護学部, 教授 (40294558)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 裕子 関東学院大学, 看護学部, 助手 (40737508)
飯尾 美沙 関東学院大学, 看護学部, 講師 (50709011)
廣瀬 幸美 横浜市立大学, 医学部, 教授 (60175916)
橋浦 里実 関東学院大学, 看護学部, 助手 (60737302)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 社会リハビリテーション / 小児がん / 生活活動 / 看護師 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本の小児がん治療施設で、現在取り組んでいるがん治療中の子どもへの社会リハビリテーション(生活の基礎、自分らしい生活、社会参加)について語ることのできる看護師へのインタビュー調査を依頼した。データ収集期間は2017年8月~2018年3月であった。 協力が得られたのは、小児がん治療施設のうち11施設、17名の看護師であった。 協力が得られた看護師のインタビュー内容を録音し、インタビューデータを逐語録に起こした。その逐語録にあるがん治療中の子どもへの社会リハビリテーションのうち、現段階では、5施設7名の看護師が語った日常生活活動支援に関わる記述内容を抽出し、質的・帰納的に分析した。 7名の看護師が捉えたがん治療中の子どもへの社会リハビリテーションにおける生活活動支援は、8カテゴリー【日常的な生活リズムの再構築への対応】、【日常的な遊びや学習環境の提供】、【学習継続のための特別支援学校・学級の教員やボランティアとの調整】、【季節イベントやレクリエーションの企画・開催】、【感染予防行動の獲得と中心静脈カテーテルの自己管理に向けた教育支援】、【免疫状態に合わせた栄養・口腔ケア】、【調理や食事会を通じた食育】、【場面や状態に合わせた安全教育】であった。 がん治療中の子どもへの社会リハビリテーションにおける生活活動支援では、1)長期入院による日常生活活動への影響を最小限にするための生活リズム、遊び、学習等への対応、2)治療に伴う免疫力低下に備えた栄養教育や衛生教育、が重要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画どおり、2017年度までにインタビューデータの収集が終了した。また、すでに分析の方に取り掛かり始めており、途中段階ではあるが、がん治療中の子どもへの社会リハビリテーションの現状把握が結果として抽出できつつある。しかしながら、インタビューデータが予想以上に取得できたため、分析完了までには予定以上の時間を要する状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年3月にデータ収集が終了し、現在はその得られたデータについて、目的にそって分析を進めている。インタビューの協力者については10名前後を想定していたが、17名と予想を上回る協力者が得られた。そこで、質的・機能的な分析による結果の抽出においては、このままのペースでは次年度にあたる最終年度末までに分析終了が間に合わないことが考えられるため、分析の速度を上げ、目的を達成していく必要がある。
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Causes of Carryover |
今年度、データ収集した11施設のうち、約半数の6施設については2018年2~3月に実施した。このデータ収集のための出張旅費や録音データのテープ起こし、対象者への謝金等については、すでに執行済みであり、実際には次年度使用額はほぼないに等しい状況にある。しかしながら、年度末における会計処理の都合上、未使用分としての次年度使用額が生じている。
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Research Products
(2 results)