2017 Fiscal Year Research-status Report
中堅助産師が熟練者として成長する助産外来教育プログラムの開発
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16K12180
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Research Institution | University of Tokyo Health Sciences |
Principal Investigator |
渡邊 淳子 東京医療学院大学, 保健医療学部, 教授 (30539549)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 益子 宮崎県立看護大学, 看護学部, 教授 (30289962)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 助産外来 / 中堅助産師 / 教育プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度実施した助産外来の実施を標榜していた施設への調査の分析をさらに詳細に行った。 助産外来実施施設646施設で、一施設3名の助産師に調査用紙を配布し、1932人に依頼し、回収は666部(回収率34.5%)であった。今回は質的な記述内容を分析した。 質的分析はテキストマイニングを使用した。その結果、現在実施している助産外来教育プログラムは、超音波画像診断、先輩とともに実施、助産師ラダーの活用などであり、助産師としてさらに成長するために望む研修は、超音波画像診断、緊急時の対応、助産外来技術向上、コミュニケーション・カウンセリング、メンタルヘルスなどであった。自由記述の頻出キーワードでは、妊婦との関わりで心がけていることは「妊婦」「話」「傾聴」、助産外来実施で心がけていることは「話」「聞く」「妊婦」、助産外来担当助産師の課題は「超音波」技術」「指導」、さらに成長するために望む研修は「超音波」「研修」「ケア」であり、加えて「母乳」「対応」「緊急時」「コミュニケーション」「カウンセリング」であった。 母子を取り巻く環境の変化から、妊婦褥婦の社会的背景を踏まえた対応に苦慮していることが推察された。助産外来の普及には課題があり、助産外来用教育プログラムがあるとしたのは約1割であり、心理社会的側面をも含めて対象に関わる能力を育成する教育プログラムの必要性が示唆された。 これらのニーズ調査をふまえ、これまでの研究で開発した助産外来用ルーブリックとリフレクションを活用した助産外来用教育プログラムを作成し、実施に入っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
全国調査からの助産外来を担当する助産師の教育の実態とニーズの把握、分析を終えた。現在はこれまでの研究で開発した助産外来用ルーブリックおよび今回調査した教育ニーズの分析から、リフレクションを取り入れた教育プログラムの作成をした。リフレクションは、Gibbsのリフレクティブ・サイクルを用い、教育プログラムの構成の検討を終了した。 教育プログラムの試行に関する倫理審査委員会の承認を得て、施設側の了解も得ており、調査を実施する段階に来ている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度、29年度の研究計画に基づき、実施しており、今年度は助産外来用教育プログラムの試行とその評価、分析を実施する。評価は、アウトカム評価、プログラム評価から行う予定である。
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Causes of Carryover |
助産外来担当者に向けた教育プログラムの実施にあたって必要な物品の購入が、30年度にまわっているためである。これから実施する教育プログラムに必要な物品、分析等に使用する予定である。
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