2020 Fiscal Year Annual Research Report
Deliberation on the probability to develop a model of parental response to delivery and care for their child with congenital abnormality.
Project/Area Number |
16K12184
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Research Institution | University of Human Environments |
Principal Investigator |
深谷 久子 (深谷久子) 人間環境大学, 看護学研究科, 教授 (40454368)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 先天奇形 / Drotarモデル / 看護 / 親の出産に対する反応 / 親の子どもに対する反応 / モデル開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度に「健康障害のない子どもを出産した母親」5 名を対象に、半構成的面接法とDrotarモデルのような描画を求めた。令和2年度は、5名の対象者の中に、2名、先天性疾患、後天性疾患をもつ子どもの母親がいたことから、出産に対してと子どもに対する思いの追加インタビューを実施した。合わせて、令和元年度に作成を求めた描画の感情の文言について再確認を行った。 成果1:出生前診断がなくても、子どもに病気があると知った親は、子どもや家族に対して、すまない・申し訳ないという気もちを抱かない事例が認められた。 成果2:健康障害のない子どもを出産した母親らは、「子どもを立派に育てたい」「経済的な不安」「子育ての不安」など、多様で揺れる子どもへの愛着感情を認めた。 成果3:母親らの描画により、親の複雑な反応が経時的に可視化され、Drotarモデルは再現が認められなかった。 成果4:子どもに対する妊娠中からの【幸福感】【責任感】【かわいい】【愛着】などの反応は、健康障害のない子どもを出産した母親よりも、先天奇形をもつ子どもの母親は出産後とらえにくいため、医療者が母親のとらえにくいサインを子どもの状況とあわせて観察したり、強みとして子どもへのポジティブな豊かな反応を引き出し活かせるようなNICU入院前から入院・その後地域において必要な援助や支援が受けられるようなケアシステムを検討すること、Drotarモデルを基盤とした新たなモデル開発を発展させて、疾患等の特性に応じて、母親の個々の反応と親が子どもに望むことを可能な限りできるケア促進につなげることが示唆された。
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