2016 Fiscal Year Research-status Report
多職種協働プレパレーションモデルの開発:プレパレーションの定着を目指して
Project/Area Number |
16K12185
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Research Institution | Seisen University |
Principal Investigator |
流郷 千幸 聖泉大学, 看護学部, 教授 (60335164)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 美佐 聖泉大学, 看護学部, 助教 (10633597)
法橋 尚宏 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (60251229)
古株 ひろみ 滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (80259390)
平田 美紀 聖泉大学, 看護学部, 講師 (90614579)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 子ども / プレパレーション / 多職種協働 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、小児看護領域においては、子どもへのプレパレーションの必要性は広く認知されるようになったが、スタンダードケアとしては定着していない。その理由の1つに看護師のみがプレパレーションに関わっていることが挙げられる。医療処置を受ける子どもに最善の利益を保証するためには、子どもと関わるすべての職種が協働して、プレパレーションを行う必要がある。そこで、本研究では、多職種が協働して実践できる「多職種協働プレパレーションモデル」を開発することを目的とした。 研究の第1段階は、小児科医師、臨床検査技師、病棟保育士等のプレパレーションの理解、実践内容、捉え方を把握することである。そのため、今年度は平成25年度より開催しているプレパレーション検討会に、先駆的に医師や保育士と協働してプレパレーションを実施しているA子どもクリニックの看護部長を招聘し、多職種との協働について情報提供していただいた。A子どもクリニックのスタッフは、医師、看護師、栄養士、保育士、臨床心理士など20名であり、多職種が協働してプレパレーションを行っている。その経過や工夫などの示唆が得られた。さらに、研究者らはA子どもクリニックのプレパレーションの実際を見学し、医師、保育士、看護師の意見を伺った。 現在は、医師、検査技師、放射線技師、看護師、保育士のプレパレーションの理解や実践内容を把握するため質問紙調査、インタビューの準備を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では、初年度に①先駆的に多職種協働プレパレーションを実施している施設の見学、②小児医療に関与している多職種の従事者を対象としたプレパレーションの認識と実施に関する質問紙調査及びインタビューを実施する予定であった。①についてはA子どもクリニックへの見学を行い、医師や保育士の意見を聞くことができた。また、研究者らが企画・運営しているプレパレーション検討会にAクリニックの看護部長を招聘し、参加者へ情報提供することができた。②については、現在、倫理審査会に申請中であり、承認後実施の予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は①倫理審査承認後、プレパレーションに関与する他の医療従事者、保育士等へ聞き取り調査を行い、その結果を踏まえ質問紙調査を実施する。②第27回小児看護学会学術集会において、「多職種協働プレパレーション」についてテーマセッションを行い、プレパレーションの定着や普及に課題を抱えている人々と情報交換を行う。③小児看護に関わる医療者を対象にプレパレーション検討会主催の講演会「多職種協働プレパレーションの促進/阻害要因」を開催する。講師にはプレパレーションを積極的に行っている医師、HPS、保育士などを招聘し、多職種協働プレパレーションについて検討する。
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Causes of Carryover |
当初の計画では、初年度に質問紙調査及びインタビューを実施する予定であったが、これらの調査は現在、倫理審査申請中であり、そのための費用が次年度に繰り越しとなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度請求助成金によって質問紙調査及びインタビューを実施する予定である。質問紙調査のための印刷、郵便料金、インタビューのための旅費、データ入力などの業者委託費、研究支援者雇用費などにあてる。
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