2017 Fiscal Year Research-status Report
在宅高齢者の服薬アドヒアランスに着目した薬物療法のセルフケアに関連する要因の検討
Project/Area Number |
16K12189
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上野 治香 東京大学, 医学部附属病院, 客員研究員 (40740668)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 在宅高齢者 / 服薬アドヒアランス / 薬物療法 / セルフケア |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢化に伴い、在宅でインスリン注射や内服薬などの薬物療法のセルフケアが必要な高齢慢性疾患患者が増加している。高齢者は、 複数の慢性疾患に罹患している場合が多く、薬剤も複数に及んでおり継続的な薬物療法のセルフケアの難しさが想定される。 本研究では、服薬アドヒアランスの観点から、在宅高齢者の薬物療法のセルフケアの実態および薬物療法のセルフケアを阻害したり 促進したりする要因について明らかにし、支援や改善を図るための有用な情報を提供することを目的とする。 平成29年度は上記のことを想定し、海外、日本での在宅高齢者の薬物療法のセルフケアの実施状況の実態について先行研究の文献レビュー、在宅高齢者の服薬アドヒアランスや薬物療法のセルフケアを阻害したり促進したりする要因等について現在までの国内外の知見を整理した。複数の疾患とそのための服薬に加え、独居高齢者や認知症などの認知機能の低下に対する対策についても課題であることが浮き彫りとなった。そのため、上記文献の知見を整理する中で、研究の目的に沿って、研究内容の見直しなども含めて、今後の調査内容と方法とフィールドの選定、およびインタビューガイドの作成と質問紙調査に向けた検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成29年度は、今までの研究内容を含めた文献検討による実態把握や在宅高齢者の服薬アドヒアランスを阻害する要因把握に加え、研究対象やフィールドを含めた研究内容の見直しが主となり、計画に予定していたインタビュー調査・質問紙調査までには至らなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、研究調査の倫理審査を受けた後、薬物療法のセルフケアを行っている在宅高齢者ならびに在宅高齢者のケアを行っている医療従事者に対して、インタビュー調査を実施する。その分析結果も参考に、調査票を作成し質問紙調査を実施することを計画している。
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Causes of Carryover |
(理由) 平成29年度に予定していたインタビュー調査、調査票作成の実施に至らず、主に旅費、人件費・謝金等の残金が生じた。
(使用計画) 平成30年度予算の研究費使用計画として、上記理由のインタビューの実施とその分析における、物品費、旅費、人件費・謝金に加えて 、分析後の調査票作成と調査票を使用した調査における実施費用として、用紙、印刷費、郵送費、調査票作成費用、データ入力作業や、研究を進める上での研究会議、学会発表、資料・データ収集のための学会・シンポジウム等の参加における旅費(交通費、宿泊費)、参加費 、必要経費、成果物として論文作成におけるネイティブチェックや投稿費用の使用を予定している
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