2017 Fiscal Year Research-status Report
認知症高齢者に対するシームレスケア実践力尺度の開発と職務行動遂行能力との関連
Project/Area Number |
16K12193
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
小木曽 加奈子 岐阜大学, 医学部, 准教授 (40465860)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋田 小百合 修文大学, 看護学部, 講師 (20554702)
渡邊 美幸 (金若美幸) 岐阜医療科学大学, 保健科学部, 講師 (90336602)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 認知症 / 高齢者 / シームレスケア / 地域包括ケア / ケースメゾット |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は,調査2と調査3を実施した.調査2は,地域包括ケア病棟における認知症高齢患者に対する生活機能および認知機能の変化と,BPSDとシームレスケアのケアの傾向を検討することを目的とした.調査2は,岐阜県の3つの地域包括ケア病棟とし,対象者は,認知症高齢者の日常生活自立度判定基準のランクⅡ以上のおおむね75歳以上の患者30名とした.フィールド調査として,当該病棟の看護師の協力を得て実施した.その結果,①現病歴と既往歴は骨折(大腿骨頸部骨折)が最も多かった.②認知症高齢患者本人と家族が退院先を自宅と思っていても,実際の退院先は自宅以外の場合もあった.③DASC-21とFRSSDは,入院時と退院時で差異があり,退院時に改善傾向がみられた.④退院時のDASC-21は,年齢や介護度との関連がみられた認知機能や生活機能が多かったが,入院期間との関係は希薄であった.以上が明らかになった.調査3は,地域包括ケアシステムにおける認知症高齢患者に対するシームレスケア尺度作成に向けて,デルファイ法を用いてその内容の妥当性を検討することを目的とした.その結果,36質問項目に収束し,内容妥当性と対象者の意見の一致を確認することができた.今後は,統計学的な手法を用いて,信頼性と妥当性への検証が必要となったため,平成30年度の調査4では,東海4県の地域包括ケア病棟の看護職(137施設×約10名=約1,370名)を対象とすることとした.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度の調査2及び3は予定通り終了することができた.また,調査4の実施に向けての準備も終えており,研究は順調に進んでいると考える.
|
Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は,研究計画を予定通り実施することができた.調査2と調査3の結果を踏まえ,平成30年度の調査4は,東海4県の地域包括ケア病棟の看護職(137施設×約10名=約1,370名)を対象とすることとし,統計学的な手法を用いて,認知症高齢者に対するシームレスケア実践力尺度の信頼性と妥当性の検証を行う予定である.
|
Causes of Carryover |
論文掲載予定の学会誌の発行が遅れたため、平成30年度に支払うことになったため。
|
Research Products
(7 results)