2018 Fiscal Year Research-status Report
認知症高齢者に対するシームレスケア実践力尺度の開発と職務行動遂行能力との関連
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16K12193
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
小木曽 加奈子 岐阜大学, 医学部, 准教授 (40465860)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋田 小百合 修文大学, 看護学部, 講師 (20554702)
渡邊 美幸 (金若美幸) 岐阜医療科学大学, 看護学部, 講師 (90336602)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 認知症 / 高齢者 / シームレスケア / 地域包括ケア / ケースメゾット |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は,調査4と調査5を実施した.調査4は,東海4県の地域包括ケア病棟の看護職(137施設×約10名=約1,370名)を対象とし,統計学的な手法を用いて,調査3で作成した認知症高齢者に対するシームレスケア実践力尺度(Seamless care for elderly dementia patients in community-based integrated care Scale;SCD-CBS)の信頼性と妥当性を検証することを目的とした.調査5は,岐阜県の3つの地域包括ケア病棟を有している医療施設の看護職を対象とし,ケースメソッドを用いたシームレスケア実践力育成プログラムの実施によるSCD-CBSの有用性を検証することを目的とした.その結果,調査4では,570名(41.6%)の有効回答が得られ,対象者の平均年齢±SDは42.0±10.0歳であり,女性536名(94.0%)であった.SCD-CBSは,【多職種の強みを活かす】,【家族の現状を考慮する】,【穏やかな日々の生活を維持する】,【日常生活動作の向上を目指す】,【退院後へつなぐ医学的管理】,【入院早期からのMSWとの連携】の6因子に分かれ.400未満の因子負荷量を示す項目はなかった.また,下位項目におけるCronbachのα係数においても内的一貫性が検証できた.確認的因子分析では,因子間の相関係数としての推定値は.509~.826であり,CFIは.905,RMSEAは.065であり,尺度の妥当性が検証できた.調査5では,研修後の質問紙の返却のあった45名(46.4%)を有効回答とし,研修会後の方が,SCD-CBSによる実践が高まる傾向が明らかになった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度の調査4及び調査5は予定通り終了することができた.また,調査6の実施に向けての準備も終えており,研究は順調に進んでいると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は,研究計画を予定通り実施することができた.調査4と調査5の結果を踏まえ,平成31年度の調査6は,平成29年4月1日現在,地域包括ケア病棟協会に加盟している全国の地域包括ケア病棟200施設(系統確率法)に勤務している看護職10名(約200施設×約10名=約2,000名)に対して,認知症高齢者に対するシームレスケア実践力と職務行動遂行能力の関係等を明らかにする調査を実施する予定である.
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Causes of Carryover |
投稿後受理をされた論文の掲載される学会誌の発行が遅れたため、本年度での掲載費と別刷費用が計上できなかったため。
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Research Products
(17 results)