2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the care quality assessment indicators for patients at risk of delirium in acute care settings
Project/Area Number |
16K12198
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
長谷川 真澄 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (80315522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粟生田 友子 埼玉医科大学, 保健医療学部, 教授 (50150909)
道信 良子 札幌医科大学, 医療人育成センター, 准教授 (70336410) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | せん妄 / 質評価指標 / 入院患者 / ケアの質 |
Outline of Annual Research Achievements |
せん妄への介入研究のアウトカムは、せん妄発症率、入院期間、医療コストなど管理的指標を用いることが多い。しかし、急性期医療を受ける患者のせん妄を全て予防することは難しい。そこで本研究では、入院患者のせん妄の予防や発症時の対応に関する組織的な取り組み効果を、ケアのプロセスに沿って評価するせん妄ケアの質評価指標を開発することとした。 研究の第1段階として、エスノグラフィの手法を用いて、看護師が日常行っているせん妄リスクのある患者への看護実践を記述し、せん妄ケアの核となる文化的テーマを特定した。一般病院2施設の看護師9人を対象に、せん妄リスクのある患者への看護実践場面を参加観察し、半構造化インタビューを行い、Spradleyの分析手法に則り分析した。その結果、せん妄リスクのある患者への看護実践として7つの要素が構造化され、「患者にとってストレスになるものを予測し、安楽に過ごせるようにする」という文化的テーマが導かれた。 研究の第2段階では、第1段階の研究成果を基盤に、せん妄リスクのある患者へのケアの質を評価する指標として55項目を抽出した。このせん妄ケアの質評価指標案55項目について、老人看護専門看護師等の専門家パネルによる内容妥当性の評価、一般病床の看護師を対象とするパイロットスタディを実施し、項目分析、探索的因子分析により11因子47項目とした。 研究の最終段階では、47項目について全国の一般病床の看護師を対象に本調査を実施し529人から回答を得た(有効回答率43.3%)。分析の結果8因子42項目に精選され、全体のクロンバックα係数は.954であった。再テストの級内相関係数は尺度合計で有意差を認め、ICC(1.1)=.734、ICC(1.2)=.847であった。「総合病院における認知症看護の質評価指標短縮版」により基準関連妥当性を確認した。
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Research Products
(9 results)