2016 Fiscal Year Research-status Report
遷延性意識障害患者への看護介入効果の客観的・定量的評価指標の開発
Project/Area Number |
16K12216
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Research Institution | Tohto College of Health Sciences |
Principal Investigator |
佐藤 光栄 東都医療大学, ヒューマンケア学部, 教授 (70461837)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 昌弘 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), 特任准教授 (30458963)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 高齢者 / 遷延性意識障がい者 / 口腔ケア / 背面開放座位 / 看護介入評価 / 快・不快 / 表情分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の進捗状況としては、予定より大幅に遅れている。昨年度は、研究協力者の獲得および、研究フィールドの獲得と同時に、研究倫理研修のICRの受講と倫理審査委員会に申請書類を提出し、審査を受けた。 本来ならば昨年度中に健康な高齢者、及び介護老人保健施設入居中の意識レベル清明な高齢者に対して、実施しているものであるが、昨年度10月より所属の倫理審査委員会にて倫理審査を依頼していたが、顔写真についての評価が第三者によるものの為、承認過程において難航している。顔写真の匿名化について、研究責任者ではなく、本研究に携わらないものに依頼しアルファベットと数字で匿名化されたデータを用いて、表情の快・不快の判断を行うように修正し再審査に臨んでいる。表情分析についてエクマン氏の研究があるが、意識清明な方を対象としており、最終的な本研究対象者に適合しない。これらを踏まえて再審査に出している。 テーマ:足浴が健康な高齢者、施設入居高齢者の生体に及ぼす影響―生理学的指標、気分評価尺度(POMS)による評価― 本研究は、「遷延性意識障がい患者への看護介入効果の客観的・定量評価指標の開発」に関連する研究の一部で、第1段階に予定している意識レベルに低下のない方、在宅にて介護を受けることなく自立した生活をしている高齢者を対象とした研究としているため、このことを伝え、また、現状の説明を付し再審査申請中である。 フィールドとなる老人クラブや介護老人保健施設、検査依頼施設、研究実施協力者も確保し承認を待っている段階であることを説明し実施説明を猶予しているところである。 この他にこれまでの研究結果を英語論文として海外の雑誌に投稿した。遷延性意識障害者に対する看護ケアの評価に関する研究は、2017年4月4日に公表された。介護老人保健施設に暮らす高齢者に対して行った口腔ケア体操と唾液IgAの変化については、現在査読中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度は、研究協力者の獲得および、研究打ち合わせ会を行い、具体的な進め方について確認した。また、研究フィールドの獲得と、同時に、研究倫理研修の受講と倫理審査委員会に申請書類を提出し、審査を受けている。 昨年10月より所属の倫理審査委員会にて倫理審査の申請をしていたが、顔写真についての評価が第三者によるものの為、再三の修正にも承認が得られず、難航している。顔写真の匿名化について、研究責任者ではなく、本研究に携わらないものに依頼しアルファベットと数字で匿名化されたデータを用いて、表情の快・不快の判断を行うように修正し再審査に臨んでいる。 表情分析についてエクマン氏の研究により、コンピューターによる分析ができるソフトがあるが、意識清明な方を対象としており、最終的な本研究対象者に適合しないこと、高額なソフトであることから使用を見送っている。しかし、その研究が表情分析のポイントとしている顔の測定点については、以前の本研究者の研究からも判断ポイントとしている点で符合するところがある為、参考なるところは大きいと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
倫理審査委員会の結果を待ち、遅れている研究について進めたいと考えている。エクマン氏の研究、太田氏の研究、益子氏の研究を参考に表情分析について検討し、今回ソフトを用いるには、費用がかさむため、今後の課題としたい。しかし、後者2題の研究手法について、遷延性意識障がい者においても利用可能か検討し、客観的評価方法となるよう、進める所存である。 今年度は、昨年の予定の研究を行い、今年度予定していた遷延性意識障がい者への研究のデータ収集を行い、分析については次年度に行うようにしたいと考えている。 研究フィールドへの協力依頼等は進めているので、実施できるように倫理的課題について検討し、修正し研究実践する予定である。
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Causes of Carryover |
取り掛かりが10月からであったこと、倫理審査委員会において、表情分析の方法について検討が必要で、倫理審査の差し戻しがあり、本研究に至れず費用が殆ど発生しなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度、本来の予定に沿うべく、前年度分も含め執行する。
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Research Products
(3 results)