2018 Fiscal Year Research-status Report
脳梗塞の急性期治療を受ける高齢患者のせん妄リスクアセスメントツールの開発
Project/Area Number |
16K12217
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Research Institution | Kyoritsu Women's University |
Principal Investigator |
菅原 峰子 共立女子大学, 看護学部, 准教授 (70398353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 亜紀 共立女子大学, 看護学部, 准教授 (20438609)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 高齢患者 / 脳梗塞 / 急性期 / せん妄 / リスクアセスメント |
Outline of Annual Research Achievements |
せん妄に対する看護においては「看護師のせん妄に対するアセスメント・マネジメント力の向上」が重要である。特に医療施設、特に急性期治療を担う病院ではリスクアセスメントツールを活用し、せん妄発症の高リスク患者をいち早く見出してケアにあたることが有用ではないかと考えたが、より実践で使用可能なリスクアセスメントツールを開発をするためには、信頼性の担保が重要であると考えた。そのため、高度な実践者のせん妄に対する観察やアセスメントの実態を調査を進めることとした。 そこで、平成30年度は、脳血管疾患患者の看護経験豊富な看護師が脳梗塞の急性期治療を受ける高齢患者のせん妄リスクを見極めるために行っている観察を明らかにするとともに実践において重要かつ優先される情報を抽出するための調査に着手した。 第1段階として、老人看護専門看護師や脳卒中リハビリテーション看護認定看護師などの脳血管疾患患者の看護または高齢者看護の高度実践者が持つ、せん妄のリスクアセスメントとして有用な観察点を明らかにする調査を実施した。対象者は老人看護専門看護師、脳卒中リハビリテーション看護認定看護師、認知症看護認定看護師および脳血管疾患患者への看護経験が豊富な看護師、計6名であった。6名の看護師としての実践期間は平均224.0ヶ月(約18年8ヶ月)である。6名のうち5名は専門看護師または認定看護師であり、その活動期間の平均は58.8ヶ月(約4年11ヶ月)であった。インタビューの平均時間は43分であった。現時点での結果の概略として、観察点については、脳梗塞症状に関するものの他に加齢による身体状況の変化、入院以前との生活の差などに着目していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成30年度中に熟練看護師からのせん妄をアセスメントするための観察に関する調査を終える予定であったが、調査協力を得るまでに時間を要し、30年度はデータ収集を終えるまでとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度の前期にデータ分析を実施し、同時にこの第1段調査を基盤とした第2段調査(量的調査)の実施に向けた準備を行う。また、第2段調査の実施中に、リスクアセスメントツールの信頼性、妥当性調査の準備を行う。
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Causes of Carryover |
理由:平成30年度は脳血管疾患患者の看護師が脳梗塞の急性期治療を受ける高齢患者のせん妄リスクを見極めるための有効な観察を明らかにする調査の第1段に着手した。しかしながら、年度内はデータ収集までとなったため、使用予定の物品費、人件費などの支出が少額となった。 使用計画:今年度は、前年度に引き続き第1段調査の分析を進め、得た知見を学会発表する予定である。これに並行して、第2段調査として脳梗塞の高齢患者に対するせん妄予防のための観察について量的調査を行い、優先事項を抽出していく。この調査には物品費、人件費・謝金、その他の費用を使用する。さらに、第3段調査へ向けて、フィールドを確保するための旅費を使用する予定である。
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Research Products
(1 results)