2016 Fiscal Year Research-status Report
要介護高齢者へのエビデンスに基づく口腔体操標準化モデルの構築
Project/Area Number |
16K12228
|
Research Institution | Himeji University |
Principal Investigator |
森崎 直子 姫路大学, 看護学部, 教授 (30438311)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 宏子 国立保健医療科学院, その他部局等, 部長 (10183625)
原 修一 九州保健福祉大学, 保健科学部, 教授 (40435194)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 要介護高齢者 / 口腔体操 / 口腔機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
要介護高齢者の多くは、口腔機能が低下していることが明らかとなっているが、口腔機能は身体・精神の両面の健康に影響を及ぼす。近年、口腔機能の維持・向上に向け口腔体操が実施されているが、その効果についてのエビデンスは十分ではない。そのため、口腔体操の効果を明らかにしたいと考える。 口腔体操の効果に関するエビデンスを得るために、国内外の口腔体操に関する論文のレビューを行った。平成28年4月末に、医中誌Web、CINAL、MEDLINE(EBSCO)の3つ文献検索サイトを用いて検索を行った。口腔体操を実際に行い、その口腔体操前後で口腔機能との関連性を示した論文13編と、口腔体操の実施状況と口腔機能との関連性を分析した論文1編の14編を抽出した。対象文献で示されている調査結果の中から、口腔体操実施と口腔機能評価値との関連性を抽出し、口腔機能向上に向けた口腔体操の方法を考察したところ、次の4点が示唆された。①口腔体操は2ヶ月以上行う方が良い、②口腔体操は回数を多く行った方が良い、③口腔体操は医療福祉職者により集団で行う方が良い、④口腔体操は複数の運動を組み合わせて行う方が良い、である。そこで、これら4点を含む口腔体操のモデルを立案することとした。 口腔体操モデルの立案に際しては、臨床において日常的に継続して実施するための高い実現性が求められる。そこで、要介護高齢者と日常的にかかわっている複数の医療福祉職者(看護師、介護士、歯科医、言語聴覚士、作業療法士、理学療法士)より広く意見を求め、検討会を行った。要介護高齢者および口腔体操指導者の負担等について、意見が出された。今後は、これらの意見を集約し、口腔体操モデルを立案し、実施していく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一部、方法を変更するも、おおむね当初の予定通り進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、H29年度は、複数の医療福祉職者からの意見を集約し、口腔体操モデルを立案する。その後、対象の要介護高齢者の口腔機能を評価し、口腔体操モデルを実施していく。なお、事前に研究倫理審査を受ける。
|
Causes of Carryover |
H29年度に必要な経費が当初の予定より増加する可能性が強まったため、本年度の支出を抑えた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
口腔機能評価器具、調査人件費、データ結果公表のための学術集会参加旅費等に使用する。
|
Research Products
(3 results)