2017 Fiscal Year Research-status Report
要介護高齢者へのエビデンスに基づく口腔体操標準化モデルの構築
Project/Area Number |
16K12228
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Research Institution | Himeji University |
Principal Investigator |
森崎 直子 姫路大学, 看護学部, 教授 (30438311)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 宏子 国立保健医療科学院, その他部局等, 部長 (10183625)
原 修一 九州保健福祉大学, 保健科学部, 教授 (40435194)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 要介護高齢者 / 口腔体操 / 口腔機能 / 看護学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、要介護高齢者に口腔体操を実施し、その前後で口腔機能を評価する予定であった。介護老人保健施設に入所している要介護高齢者に協力を得た。実施する口腔体操は、昨年度行った文献レビューを基に、口腔機能維持・向上がより期待できるプログラムとした。看護師、理学療法士、介護士等の医療福祉専門職が入所高齢者に指導を行いながら、月曜日から金曜日の平日に、1日1回、1回約10分の体操を集団で行うこととした。実施する内容は、複数の体操を組み合わせ、舌、口唇、頬、頸、肩、上肢の前後、左右、上下運動と発声運動を行うこととした。口腔体操前に対象者の口腔機能を評価した。口腔機能評価には高齢者誤嚥リスク評価指標(DRACE)、舌圧、口唇閉鎖力、反復唾液嚥下テスト(RSS)、オーラルディアドコキネシスを用いた。口腔体操前評価において誤嚥高リスクに該当する者は、DRACE、舌圧は3割以上で、RSSTは6割以上であった。口腔機能前評価終了後より、口腔体操を開始した。対象高齢者は3回以上/週、口腔体操を実施する者とした。口腔体操実施3ヶ月後に再度、口腔機能の評価を行った。口腔体操前と口腔体操実施3ヶ月後における口腔機能評価値を、評価項目毎に対応のあるt検定を用いて分析したが、いずれの評価値も口腔体操前後で有意な差は認められなかった(P>0.05)。介護老人保健施設入所要介護高齢者に対する3ヶ月間の口腔体操では、口腔機能向上効果は弱いものと考えられる。今後も、口腔体操を継続して行い、対象者数を増やすとともに、口腔体操実施6ヶ月後に口腔機能を再評価していくことで、口腔体操の口腔機能への効果を明らかにしていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、H30年度は、要介護高齢者への口腔体操を継続し、6ヶ月後の口腔機能を評価していく。併せて、対象者数を増やしていく。
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Causes of Carryover |
対象者数が当初の予定数に達していない。今後、対象者数を増やす予定である。そのため、調査経費等の予算を来年度以降に繰り越している。
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Research Products
(2 results)