2018 Fiscal Year Research-status Report
地域住民に対するエンドオブライフケアの意思決定とアウトカムを高めるケアシステム
Project/Area Number |
16K12235
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
内田 陽子 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (30375539)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 地域住民 / 意思決定 / ACP / エンドオブライフケア / EOLC / ケアパス / アウトカム |
Outline of Annual Research Achievements |
地域住民に対するエンドオブライフケア(EOLC)の意思決定とアウトカムを高めるケアシステムの研究のための調査を実施、まとめている。その調査の概要を以下に示す。 1、住民に対して、意思決定支援とEOLCのプログラムを作成し、住民に介入効果を調査した。結果、住民は病院よりも在宅、特に施設を選択する者が増えた。また、その意思決定に影響する要因は年齢、性別、家族背景とともに今まで人生を全うできたか等の人生観も要因であることを明らかにした。加えて、自由記載調査では住民のEOLCに対する思いや意思(自然に死にたい、家族に迷惑をかけたくない等)があった。これらの結果は学会発表及び論文掲載された。 2、多くの住民が亡くなる場所として病院がある。次の調査では自宅に帰りたいと訴えていた入院高齢患者が自宅死となった患者・家族の背景、及び入院中に実施されたケアの特徴を明らかにした。これらの結果は、学会発表、論文掲載された。 3、住民の最期を迎えたい場所等の意思決定で多く選択された施設(特別養護老人ホームや介護老人保健施設)において、本人及び家族にEOLCの意思決定支援実施率を調査した。結果、本人よりも家族に対して実施率は高く、現在、論文投稿中である。 4、地域包括ケア研修会を実施し、住民の最期を過ごしたい場所の意思決定とケアサービスに対する期待度調査を行い、ケアとの関連を明らかにした。その成果は、現在、論文投稿中である。2019年度では今までの数々の調査結果を統合して、「地域住民の意思決定を支援するEOLCパスの作成に着手し、これから調査を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
地域住民の意思決定の傾向やそれに影響する要因、ケアやサービスへの関連などある程度の研究は実施できた。現在、これらの研究成果を受けて、地域住民の意思決定を支援するケアパスの原案も作成している。
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Strategy for Future Research Activity |
地域住民の意思決定を支援するEOLCパス(ケア内容・方法とアウトカム評価)の作成を行い、実用性妥当性調査を経て、完成、地域住民へ広報を図る予定である
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Causes of Carryover |
計画していた最終年度の後期に所属機関で教員欠員となり、研究に費やす時間が少なくなり、計画が遅れた。本年度は、研究計画書作成、倫理申請も行い、計画が実行できる予定である。
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