2017 Fiscal Year Research-status Report
精油を用いたハンドマッサージを精神看護に導入する効果と課題
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16K12242
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
小森 照久 三重大学, 医学系研究科, 教授 (40178380)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 三佳 三重大学, 医学系研究科, 教授 (30279997)
児玉 豊彦 三重大学, 医学系研究科, 講師 (10549166)
田村 裕子 三重大学, 医学系研究科, 助教 (30746722)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アロマハンドマッサージ / 看護技術 / 交感神経 / 副交感神経 / 気分 |
Outline of Annual Research Achievements |
アロマハンドマッサージを看護技術にしていくため、精神科病棟における実践を開始した。問題点として、手技をより簡便にして実践を容易にすること、手技の間に被験者とのコミュニケーションをとりやすくすることが看護技術として定着するためには必要であることが明らかになった。そこで基礎研究として、アロマハンドマッサージの効果を保ちながら、手技をさらに簡略化する方法を検討した。アロマハンドマッサージの手技の原法は、手掌に精油をのばし、手甲のほぐし、拇指の付け根のほぐし、各指まわしを左右1回ずつ、手首回し左右5回ずつ、手掌のほぐし、指ねじり、爪の付け根のほぐしを左右3回ずつである。これを、手甲のマッサージ、手掌のマッサージ、指のマッサージの3つの要素に分け、指のマッサージを省略しても効果を保てるか否かを検討した。施術時間を5分と10分の2種類とし、使用した精油は、レモン、チュベローズ、ラブダナム各0.05mlをホホバオイル15mlに混合したものとした。これらの精油は既に抗ストレス作用を実証済みである。手全体に行ったマッサージとの効果の比較を健常者を対象として行った。各群ともに20~30代の女性20名である。クレペリンテストを30分間行い、これをストレス負荷とし、ハンドマッサージを5ないし10分間行い、効果はPOMC短縮版による気分と、心電図解析による自律神経機能を指標として検討した。POMSで気分の改善と、交感神経機能の抑制、副交感神経機能の上昇を効果ありとした。その結果、精油を使わないマッサージでも一定の効果はあるが、精油を使用したほうが効果が優り、掌のアロママッサージが重要で、指のマッサージを省略しても効果は変わらないことを見出した。10分の方が効果が優れていたが、5分でも効果が認められた。こうした基礎研究の結果を受け、より簡略化した手技で看護実践を実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
健常者を対象としてアロマハンドマッサージの手技の簡略化の科学的根拠を得て、看護実践への応用を実施している。
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Strategy for Future Research Activity |
看護実践において被験者、実施者の数を増やし、その意義を被験者、実施者からデータを得て、看護技術としてのアロマハンドマッサージの意義を明らかにし、定着を図る。
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Causes of Carryover |
(理由) アロマオイルを予定よりも安価で入手でき、人件費・謝金が発生しなかったため繰越金が生じた。 (使用計画) 平成30年度におけるアロママッサージの効果検証のための実験、および精神科病棟における実践の効果検証に使用する予定である。
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