経年分析に基づく訪問看護事業所の質・事業継続に関する実証研究

2016 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 16K12251
• Research Institution: Yokohama City University
• Principal Investigator: 柏木 聖代 横浜市立大学, 医学部, 教授 (80328088)
• Project Period (FY): 2016-04-01 – 2019-03-31
• Keywords: 訪問看護 / 訪問看護事業所 / 質評価

Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、近年の訪問看護事業所数の急増、民間企業の参入拡大に着目し、開設者の違いや特性、参入時期当が訪問看護事業所の質や事業継続に影響を及ぼしているかを検証することである。初年度である平成28年度は、訪問看護事業所の質を測定するための指標を開発するために、先行的な都市や第三者評価等の団体で既に使用中の質指標および国内外の論文のレビューを行うとともに、居宅サービス事業所の指定権者である都道府県・市町村で、かつ平成24年以降、訪問看護事業所数が急増している都道府県・市町村の担当者等で本研究に協力が得られた６名を対象に訪問看護ステーションの質に関するインタビュー調査を実施した。また、訪問看護事業所におけるサービスの質確保への取組に関する実証研究の分析に使用するデータベース（介護サービス情報公表システムに掲載されている訪問看護事業所の情報：約8000か所）の作成を行った。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

インタビュー調査終了が３月となり、平成28年度中にデータ分析が終了せず、専門パネルによるディスカッションを通じた訪問看護事業所の質を測定するための総合指標の抽出は平成29年度に実施することになった。

Strategy for Future Research Activity

平成28年度に実施した文献レビューおよび訪問看護ステーションの質に関するインタビュー調査の結果については論文にまとめ公表予定である。平成29年度に計画している訪問看護事業所におけるサービスの質確保への取組に関する実証研究については、平成28年度に分析に使用するデータベースを作成しており、分析を進める。
以上の結果を踏まえ、平成29年度に開発した質評価指標を用い、全国調査を実施し、国内における訪問看護事業所の質を検証予定である。また、最終年となる平成30年度は、経年データを用い、新規開業した訪問看護事業所の実態について明らかにする予定である。

Causes of Carryover

倫理審査および研究協力者の確保に時間を要し、インタビュー調査の終了が３月になってしまったため、当初予定していた逐語録作成および専門パネルによるグループディスカッションを次年度に実施することになったため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成28年度に終了したインタビュー調査の逐語録作成および分析を進めており、全国調査実施に向け、平成29年度中に本結果を踏まえた専門パネルによるグループディスカッションを実施予定である。