2022 Fiscal Year Annual Research Report
Home-visiting nursing practices and medical and social care collaboration required for the end-of-life care at home for older patients living alone with terminal cancer
Project/Area Number |
16K12255
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Research Institution | Nagano College of Nursing |
Principal Investigator |
柄澤 邦江 長野県看護大学, 看護学部, 准教授 (80531748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 貴恵子 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (20220147)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 訪問看護 / 独居高齢者 / がん終末期 / 在宅看取り / 医療・介護連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は最終年度として,これまで行った文献検討とインタビュー調査を基に60項目からなる看護実践項目案を作成し,がん終末期独居高齢者に関する全国調査を実施した.全国の1000か所の訪問看護ステーション(以下,ステーション)に勤務する訪問看護師を対象に調査依頼を行った.その結果,468名から回答が得られた.対象者の半数以上が,在宅看取りに関する研修会を受講し,看取りのパンフレットを活用していた.また,独居高齢者への訪問看護は9割以上が経験しており,がん終末期独居高齢者への訪問看護は約6割が経験していた.がん終末期独居高齢者の経験者のほとんどが、60項目について「常に実践している」「ほぼ実践している」と回答した. 本研究の研究期間中に,まず文献レビューを行い,EOLケアの6つの視点に沿ってがん終末期独居高齢者への訪問看護実践を明らかにした.次に10名の訪問看護師にインタビュー調査を実施し,看護実践を具体的に調査した.事例から,高齢者と別居の家族に対する支援と医療・介護連携の具体的な内容が語られた.最後に全国規模の調査を行い,訪問看護の現状を明らかにした.加えて,独居高齢者に対する地域の支援について情報収集を行い,NPO法人や行政の支援を把握した. 以上の調査等により,がん終末期独居高齢者の在宅看取りを可能とするためには,高齢者がどのように過ごしたいかという意思を尊重しつつ,心身の苦痛を緩和することが必要である.また,別居の家族への支援や主治医、ヘルパー等との連携を図ることが必要である.加えて,独居高齢者が医療・介護が必要になる前から地域の人との関係をつくり,在宅での生活を継続できるような地域のネットワークづくりが重要であることが示唆された.
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