2018 Fiscal Year Research-status Report
訪問看護師のキャリアコミットメント向上支援プログラムの開発
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16K12272
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Research Institution | Shukutoku University |
Principal Investigator |
柴田 滋子 淑徳大学, 看護栄養学部, 講師 (90622077)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 英子 国際医療福祉大学, 医療福祉学研究科, 教授 (20299879)
根岸 貴子 東京家政大学, 健康科学部, 教授 (40709250)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 訪問看護師 / キャリアコミットメント / バーンアウト / 困難感 |
Outline of Annual Research Achievements |
訪問看護師の中でも、「在宅生活の中での看護にやりがいを感じる」、「私生活に満足している」、「社会資源や制度について、適時情報提供し利用することができている」、「職務効力感が高い(バーンアウト)」、「医師とは良好な関係を保てている」者はキャリアコミットメント得点が高かった。 以上のことから、訪問看護師のキャリアコミットメントを高めるためには、病院看護とは異なる在宅看護の特徴をしっかりと理解したうえで、社会資源や制度の知識の実践への活用、他施設にいる医師との関係性構築からやりがいを感じられることが有効と考えられる。 また、訪問看護師のキャリアコミットメントは、バーンアウト(シニシズム、疲弊感)との関連が高いことも明らかになったため、バーンアウトを予防していくことも重要と考えた。シニシズムの影響要因には、キャリアコミットメント以外では「コミュニケーション能力(話のスムーズさ)」、「配偶者の有無」、「休みは取りやすい職場である」、「保健師資格」であり、説明率は27.5%であった。また、疲弊感へのキャリアコミットメント以外の影響要因は、「私生活に満足している」、「急な休み希望にも対応できる体制が整っている」、「24時間緊急対応の有無」、「利用者(家族)の持つ力を活かすような関りをしている」、「単独での訪問には責任を強く感じる」であり、説明率は29.7%であった。 以上のことから、訪問看護師のバーンアウトを予防するためには、私生活への配慮、個々のスキル(コミュニケーションなど)の修得、勤務体制整備の必要性が窺えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
訪問看護師への質問紙調査から、キャリアコミットメントの影響要因を明らかにし、対策を検討する計画であった。しかし、今回の縦断調査の結果を用い、キャリアコミットメントを目的変数とした解析においては良好な結果を得ることができなかった。そのため対策まで検討することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
訪問看護師を対象とした質問紙調査の結果データを用いて、キャリアコミットメントと関連項目を使用した多重指標モデルを検討している。この結果を参考に、訪問看護師のキャリアコミットメント向上に対する策を検討していきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
必要物品等の購入後、端数として残額が生じた。参考書購入に使用したいと考えている。
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Research Products
(3 results)