2017 Fiscal Year Research-status Report
介護者のためのエンハンスメント・プログラム活用による在宅療養支援
Project/Area Number |
16K12285
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Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
藤田 冬子 神戸女子大学, 看護学部, 教授 (60612538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 めぐみ 神戸女子大学, 看護学部, 助教 (60721868)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 高齢者 / 家族介護者 / エンハンスメント / プログラム / 在宅療養支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、入院・入所中から家族介護者の介護能力を高める「介護者のためのエンハンスメント・プログラム」活用による在宅療養支援とその評価を行うことである。平成29年度は、これまでに開発した「心配事の解消」「食事の介護」「暮らしのリズムを整える」「最期の意思を支える」のなかで、「暮らしのリズムを整える」「最期の意思を支える」のエンハンスメント・プログラムを実施した。対象者は在宅介護をしている介護者、あるいは家族が老人保健施設入所中で在宅介護を控えている介護者、延べ9名である。対象者には「介護者のためのエンハンスメント・プログラム」の参加者用テキスト配布し、講師用テキストにそって各プログラムを進行した。また、各プログラムの評価として実施前後と、2週間後、4週間後、8週間後に、GSES(一般性セルフエフィカシー尺度)、Zarit介護負担尺度日本語版の短縮版(J-ZBI_8)の回答を依頼し、郵送にて回答を得た。 「認知症と上手くつきあう介護」について、老人看護専門看護師からえたケアの情報収集結果から、認知症高齢者への納得を得るケアについて分析した。納得につながるサインを探すことや、状況理解を深めることなどが明らかとなった。また、 The 21st International Association of Gerontology and Geriatrics (IAGG) World Congress in San Francisco に参加し、家族介護者の教育プログラムについて学んだ
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
認知症を持つ家族介護者へのプログラム開発の情報収集結果から、看護職を対象とした「認知症と上手くつきあう介護」のファシリテーター養成プログラム及び、家族介護者へのプログラム開発の途中である。予定では、「認知症と上手くつきあう介護」のエンハンスメント・プログラムとファシリテーター養成プログラムを完成する予定だったが、体調不良により遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
「認知症と上手くつきあう介護」のファシリテーター養成プログラムの開発に取り組み、地域包括ケア病棟や老人介護保健施設などで働く看護職にファシリテーター養成プログラムへの参加を呼びかける。また、地域包括ケア病棟や老人介護保健施設などの看護管理者に交渉し、家族介護者を対象とした既存のエンハンスメント・プログラムである、「心配事の解消」「食事の介護」「暮らしのリズムを整える」「最期の意思を支える」の参加協力を得る。これらに加えて、プレテストとして在宅介護中あるいは在宅介護の予定がある家族介護者に、「認知症と上手くつきあう介護」のエンハンスメント・プログラムを実施する予定である。
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Causes of Carryover |
(理由)「認知症と上手くつきあう介護」の介護領域が完成していないため、プログラムの実施にかかる費用が執行できなかった。また、ファシリテーター養成プログラムについて看護職の参加希望が少なかったり、既存のエンハンスメント・プログラムへの家族介護者の参加が少なかった。
(使用計画)「認知症と上手くつきあう介護」の介護領域を完成させるとともに、ファシリテーター養成プログラムおよび家族介護者へのプログラム実施の際に、会議費、旅費、消耗品として予算を執行する予定である。エンハンスメント・プログラムの実施およびファシリテーター養成プログラムの協力施設として、神戸市内だけでなく高知県の病院にも依頼予定である。さらに、プログラム参加前後には、対象となった家族介護者に対して、アンケート調査を郵送で実施する予定である。
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