2018 Fiscal Year Research-status Report
介護者のためのエンハンスメント・プログラム活用による在宅療養支援
Project/Area Number |
16K12285
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Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
藤田 冬子 神戸女子大学, 看護学部, 教授 (60612538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 めぐみ 神戸女子大学, 看護学部, 助教 (60721868)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 高齢者 / 家族介護者 / エンハンスメント / プログラム / 在宅療養支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、入院・入所中から家族介護者の介護能力を高める「介護者のためのエンハンスメント・プログラム」活用による在宅療養支援とその評価を行うことである。平成30年度は、これまでに開発した「心配事の解消」「食事の介護」「暮らしのリズムを整える」「最期の意思を支える」につづく、「認知症と上手くつきあう介護」のエンハンスメント・プログラム開発の内容について検討した。具体的には、前年度に明らかになった納得につながるサインについて、老人看護専門看護師からの得たケアデータを分析し、第19回日本認知症ケア学会大会に報告した。「納得を得る」ための関わりでは、「認知症高齢者の行動を予測し関わる」「状況理解が進むように関わる」「納得につながるサインを探しつつ関わる」「ケアを受け入れやすい体制をつくり関わる」「脅かさない存在となり関わる」というカテゴリーが明らかになった。「納得を得る」ための関わりは、認知症高齢者の行動を予測することで、ケア提供者が認知症高齢者への陰性感情を生じさせないようにしていた。また、認知症高齢者が脅かされないようなケア状況をつくり続け、状況理解や納得につながるサインを見いだそうとすることで認知症高齢者への理解を深め、「納得を得る」ための関わりをすすめやすくしていた。また、プログラムを実施する予定のフィールド開拓のため、関西圏ではたらく老人看護専門看護師の事例検討会に参加し、プログラム実施について依頼した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
看護職を対象とした「認知症と上手くつきあう介護」のファシリテーター養成プログラム及び、家族介護者へのプログラム開発の途中である。主研究者の体調不良と治療がつづいており、予定より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度の8月までに、「認知症と上手くつきあう介護」のファシリテーター養成プログラム及び、家族介護者へのプログラム開発を完了しする。その後、10月以降には、これまでに開発した「心配事の解消」「食事の介護」「暮らしのリズムを整える」「最期の意思を支える」とあわせて、「認知症と上手くつきあう介護」のファシリテーター養成プログラム及び、家族介護者へのプログラムを、病院の地域包括ケア病棟および、老人保健施設等に実施を依頼する。また、研究者自身も家族介護者に対してプログラムを実施する。
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Causes of Carryover |
(理由)体調不良及び治療のため「認知症と上手くつきあう介護」の介護領域が完成していないため、プログラムの実施にかかる費用が執行できなかった。 (使用計画)「認知症と上手くつきあう介護」の介護領域を完成させるとともに、ファシリテーター養成プログラムおよび家族介護者へのプログラム実施の際 に、会議費、旅費、消耗品として予算を執行する予定である。エンハンスメント・プログラムの実施およびファシリテーター養成プログラムの協力施設として、神戸市内とともに高知県の病院にも依頼中であるため引き続き訪問依頼を行う。また、プログラム参加前後には、対象となった家族介護者に対して、アンケート調査を郵送で実施する計画であるが、メンバーが主任研究者のみであるためアルバイト等の外部委託を行う予定である。
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Research Products
(1 results)