皮膚・排泄ケア認定看護師の在宅褥瘡管理コンピテンシーリストの開発

2016 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 16K12291
• Research Institution: Niigata University
• Principal Investigator: 横野 知江 (西澤知江) 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (50579597)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 須釜 淳子 金沢大学, 新学術創成研究機構, 教授 (00203307) ; 小山 諭 新潟大学, 医歯学系, 教授 (10323966) ; 真田 弘美 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (50143920)
• Project Period (FY): 2016-04-01 – 2019-03-31
• Keywords: 地域看護学 / 褥瘡管理 / 皮膚・排泄ケア認定看護師 / 在宅褥瘡 / 訪問看護ステーション / 在宅患者訪問看護

Outline of Annual Research Achievements

平成28年度は、新潟県内の訪問看護ステーション利用者の褥瘡有病率と各ステーションと医療機関の皮膚・排泄ケア認定看護師（以下WOCN）との連携状況の調査を行い、在宅の褥瘡管理の実態について把握することを目的とした。調査方法として2通りのアプローチを計画した。
1つ目は、新潟県内の訪問看護ステーションにおける管理者に対する調査である。調査方法は自記式質問紙による実態調査であり、対象は新潟県内の訪問看護ステーションにおける管理者とした。調査内容は、施設概要、d1以上の褥瘡を保有している利用者数、褥瘡を保有している利用者に対して実施している褥瘡ケア、褥瘡ケアにおいて困っていること、WOCNとの連携の有無とその内容、連携をとっていない理由、WOCNとの同行訪問の経験の有無、同行訪問の頻度、WOCNとの連携で困っていること、ステーションへのWOCNの採用を考えているか否かとその理由、ステーションとしてWOCNに期待することや希望すること、とした。調査は、平成29年3月にWebで公開されている新潟県内の訪問看護ステーションにおける管理者に対する調査を行い、回収及び結果の分析は現在進行中である。
2つ目は、新潟県内で訪問看護師と連携して褥瘡管理をした経験があるWOCNに対する調査である。調査方法は半構造化面接による実態調査である。対象は新潟県内で訪問看護師と連携して褥瘡管理の経験があるWOCN2名とした。調査内容は、WOCN歴、勤務機関での「褥瘡ハイリスク患者ケア加算」の取得の有無、勤務機関での所属部署、勤務機関での具体的な活動内容、勤務機関での褥瘡保有者に対する退院調整の実施の有無、訪問看護ステーションからの依頼の有無とその内容、在宅褥瘡患者への訪問で困ったこと、苦労したこと、今後の在宅褥瘡患者への同行訪問について希望すること、とした。現在、調査まで至っていない。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

理由として、調査方法を複数のアプローチで行う計画に変更したため、計画の練り直し、準備に予定より時間を要したことが挙げられる。また、現在皮膚・排泄ケア認定看護師による在宅訪問看護は全国においても始まったばかりであり、新潟県内で訪問看護師と連携して褥瘡管理をした経験がある皮膚・排泄ケア認定看護師を探すことに困難を要したことも、当初の予定より計画が遅れた要因である。

Strategy for Future Research Activity

平成29年度は、平成28年度に実施した調査のデータ整理・分析と、新潟県内で訪問看護師と連携して褥瘡管理をした経験がある皮膚・排泄ケア認定看護師に対する調査を行う。新潟県内で対象者が少ない場合には、全国に対象者を広げて調査を進める。また、共同研究者と協働し、対象者の募集・協力を仰ぎ、研究を進める。

Causes of Carryover

当初の計画より初年度の進行が遅れている。そのため平成28年度の予算が余る状況となった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成28年度に実施した調査のデータ整理・分析と、新潟県内で訪問看護師と連携して褥瘡管理をした経験がある皮膚・排泄ケア認定看護師に対する調査をする目的で、平成28年度の予算の余剰金をあてる予定である。さらに上記成果を学術集会で発表するための学会参加費、旅費にも予算の余剰金をあてる予定である。