2017 Fiscal Year Research-status Report
GISによる地域支援事業と地域ニーズのリアルタイム可視化システムの開発
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16K12292
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
板谷 智也 金沢大学, 保健学系, 助教 (10765192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
京田 薫 金沢大学, 保健学系, 助教 (00639776)
塚崎 恵子 金沢大学, 保健学系, 教授 (20240236)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 地理情報システム / ICT / 地域支援事業 / 地域包括ケア / 可視化 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度はこれまで学会等で収集してきた情報を活かし、地理を活用した研究を行った。具体的には、GISと人口動態統計を用いて能登地域や甲信越地方の過疎地域における、将来的な介護系事業所の存在数について分析を行った。この分析によって、本研究のテーマである「地域ニーズ」の高い地域、つまり営利目的ではない法人等による活動の必要性が高いエリアを推定することができた。本研究の成果は、第28回日本在宅医療学会学術集会(『人口推計に基づいた能登地域における訪問介護・通所介護事業所の立地数に関する検討-地理情報システムを活用した分析-』、『GISを用いた訪問看護ステーション勢力圏における地域特徴の把握』)、および第76回日本公衆衛生学会総会(『地理情報システムと人口推計を用いた北信越地方の訪問系事業所立地数に関する検討』)にて報告した。なお、在宅医療学会にて報告した内容については、発表時と同名の論文2編として、『癌と化学療法 VOL.45(2018)』に今年3月掲載された。現在は地域支援事業と地域ニーズを把握するためのツールの開発を開始しており、提携企業にはアプリケーションの開発について打ち合わせを行っている。また、アプリケーション(オンライン調査システム)のコンテンツについて、金沢市、羽咋市、輪島市、東京都文京区などの地域包括支援センター、介護関連事業所から聞き取りを行っている。30年度半ばにもアプリケーションのプロトタイプの検証を行えるように研究を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
アプリケーション(オンライン調査システム)の開発について、予定では平成29年度中に試作品を作成する予定であった。現在アプリケーションの雛形については準備ができているが、コンテンツの決定が遅れたため試作品の完成には至らなかった。30年度前半にコンテンツを決定し、半ばには試作品の完成を目指すこととする。調査が遅れた理由としては、GISを用いた実態調査に時間を割いたためである。
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Strategy for Future Research Activity |
具体的な方策は次の通りである。1.実態調査の結果を踏まえて地域支援事業設置の優先地域を把握する。2.オンライン調査システムに盛り込むコンテンツを確定する。3.研究協力を受けている自治体に調査のプレテストを実施する。4.プレテストの結果をオンライン調査システムに反映する。5.オンライン調査システムの実証実験を行う。以上のステップである。
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Causes of Carryover |
アプリケーションのコンテンツが確定せず、本格的な開発を進めることができなかったため。予算の使用計画は以下の通りである。次年度使用額(691,830円)はシステム開発費に充てる。平成30年度配分額の直接経費(700,000円)のうち、30万円をシステム開発費に、20万円を県外での調査や資料収集のための旅費、15万円を人件費に充てる。5万円を消耗品の購入等に充てる。
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Research Products
(5 results)