2017 Fiscal Year Research-status Report
地域介入実践に活用可能なソーシャルキャピタルの測定/評価指標の開発と可視化
Project/Area Number |
16K12336
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
樺山 舞 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50635498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神出 計 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (80393239)
権藤 恭之 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (40250196)
安元 佐織 大阪大学, 人間科学研究科, 講師 (60649317)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ソーシャルキャピタル / 社会的活動 / 地域保健 / 介護予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ソーシャルキャピタル(信頼、互酬性、ネットワーク)と人々の社会活動(地域活動やボランティア活動など具体的な内容)が、健康指標とどのように関連するのかを縦断的に明らかにして、地域介入への示唆を得るものである。特に、本研究においては先行研究で多くなされてきた、主観的健康観または死亡率等といったアウトカムではなく客観的健康指標である身体機能や認知機能、血液検体等を測定してその関連を検討することが特徴である。 平成29年度は、地域在住高齢者長期縦断疫学研究(SONIC研究)において、都市部と郊外に在住する86歳の対象者のデータ収集を完了した。身体的データは、既往歴、血圧、血液データ、認知機能等であり、社会的データは、社会参加の有無、頻度、外出頻度、一般的ソーシャルキャピタルと地域に関するソーシャルキャピタルである。現在は収集したデータのデータセット作成と分析を進めている。ベースライン時の身体的指標やソーシャルキャピタルについては分析結果を、学会にて報告した。主な研究結果としては、地域在住高齢者のソーシャルキャピタルには地域差と年代差があることが明らかとなった。また、年代が上がるとソーシャルキャピタルの指標のひとつである社会参加が減少するが、一方で信頼感や互酬性が高くなることが、横断的検討において明らかとなった。 今年度は、調査を引き続き実施し、縦断的な解析を進め、国際学会発表および論文執筆を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究は当初の予定通り、データ収集を完了しており、おおむね順調に進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、90歳代のデータを収集するとともに、これまで収集したデータを分析し、国内外の学会や論文にて成果を報告していく予定である。
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Causes of Carryover |
(理由) データ解析用ソフトを次年度購入としたため。 (使用計画) 本年度に解析ソフトを購入して使用予定である。
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Research Products
(13 results)