2020 Fiscal Year Research-status Report
大震災の風化と豪雨等新たな災害の防止に向けた自治体協働による地域防災モデルの構築
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16K12341
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Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
桂 晶子 宮城大学, 看護学群, 准教授 (00272063)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 潤 宮城大学, 看護学群, 准教授 (90347203)
千葉 洋子 宮城大学, 看護学群, 助教 (70757856)
坂東 志乃 (渡邊志乃) 宮城大学, 看護学群, 助教 (60563955)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 災害看護 / 保健師 / 風水害 / 防災 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、平成23年の「東日本大震災」(以下、大震災)および「平成27年9月関東・東北豪雨」(以下、東北豪雨)の2つの自然災害の被害を受けた地域をフィールドに定め、住民の災害への準備状況および健康状態を把握すること、災害時の保健師活動を明らかにすることであり、これらを通して地域防災モデルを検討する。 令和2年度は、新型コロナウイルス感染症流行に伴い、町内会での自主防災訓練をはじめ地区組織活動の中止・自粛が余儀なくされた。そのため、フィールドワークの実施に困難を要した。しかしながら、年度後半より地区活動が徐々に再開し、11月以降は、フィールドとする自治体において、婦人防火クラブ連合会、地域別の婦人防火クラブ会員研修会などで、災害への備えや、新型コロナウイルス感染症を踏まえた市民による救急蘇生法の講話を実施するなど、地域防災力の向上に向けて、住民を対象とした実装活動を展開してきた。 感染症の大規模蔓延は特殊災害の一つとされるが、実施可能であったフィールドワークを通して、感染症の拡大・蔓延防止を図るための外出や活動自粛に伴う身体能力低下や住民間のつながりの希薄化など、自然災害とはまた異なる健康上の課題が明らかとなった。地域防災力向上に向け、保健師が所属する部署と危機対策を担う部署との、横断的連携の必要性も示唆された。また、研究の最終年度実施予定の住民を対象とした追跡調査の実施計画を明確にした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症流行に伴いフィールドにおいて新たな健康上の課題が発生し、フィールドワークをはじめ研究遂行に支障が生じた。そのため最終年度に予定していた調査および防災モデル検討を終えることが困難となった。
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Strategy for Future Research Activity |
最終調査を行い地域防災モデルを検討し研究成果の総まとめを行う。
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Causes of Carryover |
令和2年度は新型コロナウイルス感染症の流行に伴い研究遂行に支障が生じたため、予算の計画的支出が困難であった。令和3年度は調査の実施を計画しており、令和2年予算残額を主に調査経費として支出する予定である。
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Research Products
(1 results)