2017 Fiscal Year Research-status Report
これからの国際的感染症に備える~グローバル人材の健康と発生時危機管理体制の構築~
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16K12360
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
三橋 睦子 久留米大学, 医学部, 教授 (50289500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 祐佳 久留米大学, 医学部, 講師 (40368965)
立石 麻梨子 久留米大学, 医学部, 助教 (40750154)
津村 直幹 久留米大学, 医学部, 講師 (50227469)
大坪 靖直 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (60223880)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 感染防護具 / グローバル感染筝 / 危機管理体制 / 身体・生理的反応 / 心理的影響 |
Outline of Annual Research Achievements |
○当該年度は、本研究と直接関連するものではないが、昨年度の朝倉・大分集中豪雨災害における被災地(避難所・仮設住宅)の公衆衛生活動およびコーディネイト等を実施した。これは、前科研テーマ「災害をめぐる感染症危機管理に向けた包括的支援プログラムの構築」での成果(避難所における感染症危機管理ガイドライン)を指標とし、被災地の避難所・仮設住宅での公衆衛生活動および支援チームの調整を行った。一般避難所であり、限局された地域の出発災であったが、ライフラインが停止する中、7~8月の熱い気候にもかかわらず、今回ノロウイルスなどの感染症は発生していない。しかし、肺炎及び破傷風は発生しており、実践する被災者への教育、タイミングの把握等の課題を認め、社会生活の変化によりガイドラインが継続して追加・修正される必要性が確認された。
○グローバル化に伴う感染症の問題はエボラ出血熱だけではなく、昨年度より麻疹等も認められ、感染経路別に防護具についての検証の必要性が認められる。学会での情報収集および先行研究の報告をまとめても、直接的な防護具と人への身体、生理、集中力等への影響を明らかにした報告がに認められていない。今後は、一類防護具での検証の前に、人間にとって重要な酸素と直結するN95マスク使用におけるフィット率と身体、生理、集中力、持久力等への影響について明らかにする必要があり、客観的な指標で検証できる実験調査を行う計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
1.役職上の多忙さに加え、2017年7月の朝倉・大分における豪雨災害の支援活動を継続したため。 2.前研究タイトルは「災害をめぐる感染症危機管理に向けた包括的支援プログラムの構築」であり、被災地の感染防止に向けた実践活動は貴重であった。 3.被災地公衆衛生による災害支援の実際: 昨年7月に発災した、朝倉・大分の豪雨災害において、被災地(一般避難所)での感染防止のための公衆衛生活動を行う。避難所の公衆衛生活動を保健師支援のもと協働する。活動に当たっては、主に本大学院修了生を主軸としたチームを形成する。発災後のPTSDへの支援の調整、災害支援ナースおよび学生ボアランティア等の活動の調整を継続する。仮設住宅における学生のボランティア活動へ継続する。
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Strategy for Future Research Activity |
1.これまで先行研究ではN95マスクのフィットテスト評価の報告を認めるものの、マスクによる身体・活動の生理的影響、集中力などの認知機能への影響についての報告がみあたらない。今年度は、麻疹その他の空気感染を想定し、主にN95マスクの影響を把握するため、時間的要素や環境的要素を変数とした実験調査をおこなう。
2.グローバル感染症であるエボラを想定し、一類防護具の着脱法について検証し、接触感染における安全性を明らかにする。
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Causes of Carryover |
昨年度発生した災害において、本研究者が前科研で作成した「避難所における感染症危機管理ガイドライン」の実践、検証の為、本申請で計画していた防護具の影響に関する研究が遅れている為、翌年度分として請求した助成金と合わせて使用する計画である。
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Research Products
(3 results)