2021 Fiscal Year Research-status Report
新人保健師の自己成長感獲得を目指した実用重視型プリセプターシッププログラムの開発
Project/Area Number |
16K12361
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Research Institution | Fukuoka jogakuin Nursing College |
Principal Investigator |
山田 小織 福岡女学院看護大学, 看護学部, 准教授 (60369080)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越田 美穂子 富山県立大学, 看護学部, 教授 (30346639)
守田 孝恵 獨協医科大学, 看護学部, 特任教授 (00321860)
松尾 和枝 福岡女学院看護大学, 看護学部, 教授 (90190404)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 保健師 / 現任教育 / プリセプターシップ |
Outline of Annual Research Achievements |
従来、行政保健師の多くは、保健分野に配置され、業務内で人材育成が行われてきた。しかし、現在は介護保険や福祉等、少人数の分散配置が進み、業務を通したOJT(On The Job Training)が難しくなり、体系的に人材育成することが求められている。このことを受けて、本研究では2018年度に『地域保健専門職を対象としたスタートブック』を作成、2020年度に『公衆衛生活動を担う保健師のためのスタートブック』としてこれらを改訂、2021年度は、A県内で保健師の新規採用があった市町村保健センターに配布、スタートブックの内容及び活用状況を評価する為の調査(半構造化面接)を計画していた。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、調査は延期となった。 その為、2021年度は、2019年度のA県内の市町村保健師を対象とした自記式質問紙調査の結果を整理し、論文として公表した。調査の目的は、市町村保健師のコーピングと自己効力感の実態を明らかにすることであり、項目は、基本的属性、仕事の困難感、コーピング特性簡易尺度(BSCP)、一般性セルフエフィカシー尺度(GSES)である。225名のデータを分析した結果、BSCP下位尺度の得点が最も高かったのは「問題解決の為の相談」であることが明らかになった。また、BSCP下位尺度のうち「気分転換」については、「5年以下(新任期)」の得点が「21年以上(管理期)」の得点よりも有意に高いことが明らかになった。GSESは、「仕事上の困難感あり群」の得点が「仕事上の困難感なし群」の得点よりも有意に高く、保健師経験年数別での有意差はみられなかった。調査により、管理期保健師の気分転換の場や時間を確保する必要性が示唆され、現任教育と並行したメンタルヘルス対策の推進が今後の課題であると報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
A県内で保健師の新規採用があった市町村保健センターに「公衆衛生活動を担う保健師のためのスタートブック」を配布することはできたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、モニタリング・評価の為の調査は実施できなかった為
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Strategy for Future Research Activity |
「公衆衛生活動を担う保健師のためのスタートブック』の内容及び活用に関するモニタリング・評価の為の調査(半構造化面接)を2022年10月~12月に計画した。 2022年4月~9月は、調査に向けて、計画書の作成や研究倫理審査を受ける。 2022年10月~12月にデータを分析し、2023年1月~3月は分析結果を整理し、公表する。
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Causes of Carryover |
調査の実施及び学会等への報告ができなかったことから、次年度使用額が生じた。次年度は、調査及びデータ入力等の謝礼、学会報告に関する旅費等として、使用する予定である。
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Research Products
(1 results)