2016 Fiscal Year Research-status Report
大学生のビンジドリンキングの予防に向けた教育プログラムの開発
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16K12362
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
川井田 恭子 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他, 助教 (60736974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉本 尚 筑波大学, 医学医療系, 講師 (80608935)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ビンジドリンキング / 大学生の飲酒行動 / 飲み放題 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日本の大学生において“ビンジドリンキング”(一時的多量飲酒)の実態とその背景にある社会環境的要因や心理的要因などの諸要因について調査し、それらの結果を踏まえた効果的な予防教育プログラムを構築し、その有効性を検証することである。ビンジドリンキングはアルコール使用障害の一つであり、急性アルコール中毒や酩酊状態による自傷他害などにつながる危険な飲酒行動である。ビンジドリンキングの予防に向けた効果的な教育プログラムを構築することは、将来わが国を担う大学生が、危険なビンジドリンキングに陥ることなく、アルコールに関する正しい知識を持ち、アルコールと上手に付き合いながら社会で活躍するための礎となりうる。 平成28年度は、大学生のビンジドリンキングを含む飲酒行動の実態とその背景要因を明らかにするためにアンケート調査およびインタビュー調査を実施した。 1.アンケート調査については、160の学部長に調査協力を依頼し、35学部の協力が得られた。トータル592部の返信があり、統計的処理を行うためのデータ入力作業も終了している。本調査結果をもとに、国内外の学会発表や学会誌への論文投稿に向けた準備をしているところである。 2.インタビュー調査については、15名の大学生にビンジドリンキングをした時の状況や気持ちなどについてインタビューを行う予定で、現在のところ8名に対するインタビューを実施した。 今後は、教育プログラムの構築に向けて、先行研究や専門家のアドバイスを基に内容を吟味すること、また、教育効果を検証するための介入研究に協力してくれる大学の確保、教育効果の査定方法など検討していく。これらを決定し次第、介入研究に関する倫理審査委員会への提出書類の準備を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度に予定していた大学生のビンジドリンキングの実態とその背景要因を明らかにするためのアンケートの実施、回収を終えデータ入力も完了しているため。 インタビュー調査についても、協力を申し出てくれる多くの大学生がおり順調に実施できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画にのっとり、教育プログラムの構築と介入研究により効果の検証を行う予定である。
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Causes of Carryover |
調査票の回収にあたり、受取人払い(料金後納)を利用したため、3月31日末日までの期限内にどの程度の返信があるか見込めないため、少し余裕をもたせるために3000円弱を確保していたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度の予算と合わせて、平成28年度と同様、物品購入や旅費の一部として使用する。
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