2017 Fiscal Year Research-status Report
地域包括支援センターの保健師による地域診断活動の推進要因の分析-量的・質的な分析
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16K12363
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
松永 洋子 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, その他, 教授 (90709023)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉澤 秀博 桜美林大学, 自然科学系, 教授 (60201571)
西岡 笑子 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, その他, 教授 (70550797)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 地域診断 / 保健師 / 看護師 / 地域包括支援センター |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、地域包括支援センター(以下、包括)に勤務する保健師の地域診断手法の活用能力の評価尺度を開発し、評価尺度を用いた地域診断の実施と活動の実態把握と実施に関連する要因の解明および地域診断実施能力獲得のプロセスについて、量的および質的に明らかにすることである。 平成29年度は、平成28年度から継続して地域診断能力に関するアンケート調査の項目を抽出するためのインタビュー調査を実施した。平成29年度末までに保健師8名、看護師5名の インタビューを実施し、得られたデータはSCATを用いて質的分析を行った。 看護師を対象としたインタビューの一部の分析から、地域診断を実施するプロセスの課題について共通する理論記述として「地域の情報収集・分析」「地域診断方法の学習機会」「地域診断結果の活用」が導かれた。このことについては、学会でポスター発表を行った。 また、地域診断手法の活用能力の評価尺度の開発のために、先行研究等から抽出された地域診断実施の能力にかかわる17項目(先行研究から8項目、研究者らが検討し作成した9項目)について、インタビューイーの回答を分類し、地域診断実施能力の項目としての妥当性の検討を開始した。保健師と看護師では、項目としての妥当性についての回答にやや違いはあるものの、概ねすべての項目が妥当と考えられるが、妥当と回答された人数が少ない項目があり、文献等でその項目の妥当性を検証している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究の第一段階であるインタビュー調査の対象者とインタビューを承諾してくれる人が見つからず、データ収集に時間がかかってしまった。また当初予定より延期したため、倫理審査で了承を得た調査を過ぎてしまい、再度倫理審査にかけたことも遅延の理由の1つである。
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Strategy for Future Research Activity |
インタビューの結果から地域診断実施能力に関わる項目を抽出し、質問紙を作成し、量的な調査を実施する。平成30年8月ごろに質問紙調査を実施できるように準備を進める。
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Causes of Carryover |
(理由)①インタビュー調査の対象が見つけにくかったこと、②協力可能な対象者を探しているうちに倫理審査で了承が得られた調査期間が切れてしまい調査期間延長のために再度倫理審査会に諮らなければならなかったこと、の2点によりインタビュー調査の実施が遅れ、インタビューデータのデータ越こしを業者に依頼することができなかった。さらにインタビュー調査の遅れを起因として質問紙調査の実施が平成30年度にずれ込んだ。それにより質問紙調査に係る後納郵便の手続きや封筒等の文房具の購入、質問紙調査への協力者への謝礼の購入、質問紙のデータ入力のための業者依頼などがなされておらず、平成29年度に余剰金が発生した。 (使用計画)平成30年8月頃までに質問紙を作成し、調査を実施する。データ入力について、業者に委託する。
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Research Products
(2 results)